1/30  薦め心中

1/30  薦め心中

娘がインフルエンザと診断され、五日ほど学校を休む事になったのだが何かおかしい。

どうにもインフルエンザという感じが見られないのだ。学校を早退した一日だけ苦しそうに寝込んでいたものの、後は若干の熱と咳ぐらいで、一体普通の風邪とどこが違うのか。今年のインフルは凶悪なんて聞いてたんだが…まあそれはボジョレーヌーボーのキャッチコピーと同じぐらい毎年大袈裟に聞かされるものだけど。

 「そもそもインフルの検査受けてないしね」
 「はぁ??」

なんでも、恒例の「鼻にめん棒を突っ込むアレ」はやらず、ちょっと様子を見ただけでインフルの出席停止用紙を出されたとかなんとか。流行ってますからね~などと言ってたそうだが、おいおい。娘は今後も贔屓にするぞと喜んでいたが、なんつー適当な…

そしてインフル治療薬として「リレンザ」という薬を貰ったのだが、娘は昔このリレンザを服用して何度か奇行に走った過去がある。具体的には夜中に突然外に「友達を迎えに行かなきゃ」と出て行ったりと、幻覚?の類のようだが、そう言えば同じくインフル治療薬と言われるタミフルでも似たような話は聞いた事がある。

 「なんでそんな薬をまた…」
 「タミフルかリレンザしか置いてなかったんだよ」

てなわけで、そんな曰く付きの薬を飲む以上、服用後は念のため娘の監視をしていなければなるまい。そもそもインフルかどうかもわからないのに危ない(?)薬を貰ってきて、さらに既に症状が治まっているのに未だ一日監視しなければならないとかどんだけ非効率な事しなきゃならねーんだよとは思うが、仕方ない。既にテロは始まっているのだ。

家から出れないのでせっかくだし以前コメント欄でオススメされた漫画を読んでみる事にする。

昭和元禄落語心中 コミックセット (KCx ITAN) [マーケットプレイスセット]

これね、大分前に既に存在は知ってたんだけど、その知るキッカケとなったのが「19ホームルーム」というラジオの一コーナーで、「サブカル研究部」だかってDJのオススメ漫画を紹介するコーナーであった。

そこで「かとじゅん」という人が…(恐らくアイドル?か歌手なんだろうが)この漫画を紹介していたのだけれど、彼がこのコーナーでオススメする漫画が毎回ニワカに毛が生えたようなものばかりで正直小馬鹿にしながら聞いていた。だってこれまで紹介される漫画のほぼ全てが「この漫画がすごい」にランクアップされた流行物ものばかりだったからである。亜人、聾の形、僕だけがいない町と有名になった途端にそれらを急に熱く語り始めたときは一生わかりあえないと思ったものだ。

とは言え、今にして思えば昨今ほとんどの漫画がこの「この漫画がすごい」に紹介されつつあって、名すら挙がらない漫画を読む方が難しいという状況ではある…。逆に言えばそれさえ読んでりゃいいって人を大量に生み出しているとも言えるので、こんな世の中でロボット残党兵を読もうと思う人がどれぐらいいるか…メディアの意図的に作り出す流行は時に便利で、時に嘆かわしくもある。

まあそれはともかく、このラジオのコーナーで紹介される漫画に何の期待もしていなかっただけに、この「落語心中」が薦められた途端に興味が失せた…というのは言いすぎだが、ある意味で薦められた以上これはねーなと無意識に切ってしまったのもまた事実。

そもそも落語に興味すらなかったので以後も本屋で見つけてもピクりとも心が動くこともなく。。

だが、意に反して方々で面白いとの噂を最近よく聞くではないか。なんでもテレビアニメ化もしているらしいじゃないか。

 (どれ…意固地になっても仕方あんべえ)

と、娘との軟禁生活で読む事にしてみたらなるほど、面白い!

僕は落語と言うのをこれまで一度も見たことがないのだが、この漫画内では噺家の表情が実によく動く。

漫画脳とでも言おうか、冷や汗をかいて動揺している表情が次の瞬間真顔に変わってと…落語の中で別人を演じているからこその表現だが、僕は何かこれを見てると不安になってくる。逆に言えばそう感じるぐらいに実によく描き込まれているわけでもある。気付けばストーリーに惹き込まれてぐいぐい読み進めている自分がいた。

妻も初め、一巻を読んだ感想として、

 「面白いけど、話が出来すぎてる感はあるよね…」

なんていいつつ、すぐに全巻借りて来いなどと言っていたし、そうなのだ。落語の部分だけでなくストーリー全体が実に良く練りこまれている計算されつくした漫画。行き当たりバッタリの描写がどこにもないので、初めから終わりまで予め計算して描かれているのだろう。それゆえ遊びが無くて出来すぎているという風に感じる事も多々あるが、それも良し悪し。ともかく僕はこういう漫画はとても好みだ。

オススメしてくれた方、どうもありがとう!

ついでにかなり長期間様々な方に薦められてた甲殻機動隊…の漫画(衣笠ver)を読んでみたが、こんなの面白いって初めからわかりきってるからな~。どれ?


 (超おもしれーんだけどww)

散々面白い面白いと聞かされ続け、ハードルが高くなりすぎていたため見るのをためらっていたのだが、それでも期待を裏切らず面白かったのは流石と言わざるを得ない。

しかしここまでちゃんと面白いのならもう少し後まで取っておいても良かったかもしれない。惜しい事をした。老後の楽しみを一つ減らしてしまった感がある。こうなった以上ちゃんとアニメも映画も見ないとならんしな~。

それから、街を歩いててビックリしたのだが、まさか遠藤周作最高傑作と言われる「沈黙」が今さら映画化されたとか聞いてねーぞ!!?

しかし聖の青春といい神々の山嶺といい、一昔前の名作を映画化するのが最近流行ってるのだろうか?なぜこのタイミングで、という気持ちが拭えない。

 「それにしても、なぜ今頃沈黙が…」
 「アンタ、ノルウェイの森の時も同じ事言ってたよね(´・ω・`)」

僕は遠藤周作が小説家の中で一番好きなのだが、先生の作品の中で一番に名が挙がる作品といえば「沈黙」に他ならないだろう(ちなみに僕は「彼の生きかた」という作品が一番好きだが)。もう何回この作品を読んだか忘れてしまった。

 
「この国は考えていたより、もっと恐ろしい沼地だった。我々はこの沼地にキリスト教という苗を植えてしまった

宣教師フェレイラ神父の言葉がやけに記憶に残る。神の存在を疑う言葉を、例え小説の中のキャラクターの言葉でとはいえ吐いた先生の覚悟は生半可なものではなかったろう。

これは少々ネタバレになってしまうが、「沈黙」は敬虔なるクリスチャンである先生が「神の沈黙」という壮大なテーマに挑んだ作品である。「あの」遠藤周作が書いたからこその重みがある。同じく代表作として挙げられる「深い河」も宗教色の強い作品であったが、これらは自身の経験、思想あっての名作足りえた事は疑いようがない。

何も小難しい話ではない。誰もが一度は学校で学んだ「踏み絵」を題材にした物語。信仰に伴う人々の葛藤を描いた物語。人の強さと弱さ、狡さと気高さを前に信じた神は一体何を語るのか…

 (って、原作と映画は結末が違うのかよ!!???)

書評を見るとそんな事が書かれていたが、この作品を撮った監督が相当有名らしく、そちらの面でもこの作品は話題らしい。映画は近いうちに観にいくが、原作も非常に素晴らしい作品なので興味を持った方がいたら是非見て欲しいね。


…と、僕は人に薦めるくせにそのくせ人から薦められたものに対して腰が重いのはどうにかせにゃならんな(;^ω^)

コメント

  1. コピペ より:

    結構前にブラックラグーンのアニメか漫画をおススメしてて3回くらいしつこく
    読みましたか?的なコメントしてumiさんをイラつかせたような記憶があります(;・∀・)

    おススメしといて漫画のほうは自分も読んでないんですけどw

    まあ興味持てないとなかなか腰は上がらないですよね。

    投稿: 三重県人 | 2017年1月30日 (月) 00時26分

    噂には聞いていましたが本当にインフルエンザの薬で奇行に走るってあるんですね・・怖い><是非注視してあげて下さい

    確かに漫画ブラクラ面白いですよ!クサさがしつこい所もあるけど僕もおススメです

    投稿: ヨシホイ | 2017年1月30日 (月) 08時49分

    やっと読んだんかいww
    あ、ご無沙汰しております。
    アニメはSACから見るとよいですよ。
    ariseも面白いです。
    劇場まで二回ほど見に行きました。

    というわけで、今年こそは桜えび食べに
    行きたいなと計画中です。

    投稿: みぞ | 2017年1月30日 (月) 17時49分

    勧められればられるほど読む気が失せていく現象ってありますよね

    人に勧める時にそのラインを見極めつつする押し引きが好きです

    投稿: ドニート | 2017年1月30日 (月) 21時05分

    おすすめ漫画キタ――(゚∀゚)――!!
    早速読んでみます。

    からかい上手の高木さんもよかったです。

    投稿: 岡山県人 | 2017年1月30日 (月) 22時23分

    嫁が映画の沈黙を見たいと言っていたのですが、今回のを読んで一気に見たくなりました!!

    投稿: のっぽさん | 2017年1月31日 (火) 09時09分

    最近のおすすめは「死役所」です。
    騙されたと思って読んでもらいたいっす!

    投稿: めがね | 2017年1月31日 (火) 12時21分

  2. umi より:

    >>三重県人さん
    あーwすっかり忘れてましたwたしかブラックラグーン2の2絵柄のメイドの娘(ロベルタではない)がかわいくて一瞬興味を抱いたんですが、アニメは見る気力なくて漫画もなくてで自然消滅w 
    昔どっかのパチ屋に漫画が置いてあってパラパラ見たんですがねー。ロベルタの復讐劇?って印象でした。

    興味と時期(暇)が大切ですねw

    >>ヨシホイさん
    昔タミフルがどうこうって話は聞いてたけど、まさかこんな身近で…ってのは僕も同感です。

    ブラクラがどうこうってわけじゃないけど、ガン&バイオレンスみたいなアクション系って少々食傷気味で><ドリフターズもそんな感じで読まなくなっちゃったしなぁ… 

    >>ノクチさん
    思えば最初に薦めてくれたのみぞさんと千葉さんでしたね。あれから十数年…永かったw

    桜海老もいいですが、しぞ~かおでんの汁を注文して一緒にdisられましょうよw(゚∀゚)

    >>ドニートさん
    ねーw最近だと生命保険を勧められてるんだけど、そんな悪い条件じゃないどころか、むしろイイんじゃね?と思い始めてたのに鬼電かまされて嫌になっちゃいましたw

    ラインを見極める人が優秀な営業マンなのかなーと思いつつ、それを薦めてきた営業のおばちゃんは社では伝説級の有名人なんだとかw

    >>岡山県人さん
    偉そうに言ってる割に僕も最近薦めるのって「この漫画がすごい」銘柄ばっかなんですよね>< 日本漫画のレベルがここ数年で飛躍的に「底上げ」された感じがしてます。当たりが増えたけど、ハズレが本当に減った印象。没個性とも言えなくもないが(´・ω・`)

    個人的に最近マンガワンというアプリで配信されてる「はなまる魔法教室」ってマンガが凄く好きです。

    >>のっぽさん
    昨日見てきましたよ!また軽く感想書きますが非常にオススメ。原作と細部とラストが違うのですが、出来れば両方観比べて欲しいです!ただ日本ではあまり話題になってないっぽいので、早くしないと上映終わっちゃうかもしれませんねw 昨日も人全然いなかったし…

    >>めがねさん
    おー。それレンタルコミック屋の棚に並んでたな。「イキガミ」を連想させるタイトルだけど面白いならチェック入れておきます。ギャングースはまだ見てますよん♪文字数多くて毎回読むの辛いがw

    投稿: umi | 2017年2月 2日 (木) 12時48分