10/18  謎の常連

『桃白白 ~タオパイパイ~』

一目見た瞬間からそう呼ばずにはいられなかった。
髪を後ろで一本に結っていた、ただそれだけの理由だったが。

桃白白はいつも同じ席に座っていた。
いわゆる常連、というやつだ。
悲しいかな、何もボッタクリ店の常連にならなくてもいいのに・・

かくいう私もボッタクリ店の常連なのである。
指定席から動かない桃白白を何度横目に見てきただろう。
常にソコに鎮座する桃白白に尊敬の念すら抱いた日もあった。

だから今日の驚きは私にしか起こりえない事なのかもしれない。

それは打つ台がなく訪れたボッタ店で偶然見つけた優良台、
アメリカンドリーム(羽タイプ)を打っていた17時過ぎだった。

桃白白  「・・・ウム」

うみ  「・・・なッ!?」

驚いた!

あろう事か、桃白白が私の隣へ移動してきたのだ。

信じられなかった。それもそのハズ、初めてなのだ。
桃白白が「CR春夏秋冬」以外に座るの見たのは・・・

私は興味があった。
ただの常連、そう言われればそれまでだが・・

仮にも桃白白と呼ばれる程の者 (注・俺しか呼んでません)

何か・・何かあるのではないか!?
気付くと、桃白白を横目で追ってる自分がいた。

私の自分勝手な期待を余所に、桃白白は淡々と打ち始める。
幾分変わった様子は見受けられない。

(・・・なんだ、所詮ヤツもただの常連か)

そう思った瞬間だった
ヤツは人差し指を伸ばしたではないか!?

その刹那、意識が凍りつく。

うみ  「・・まさか、どどん波っ!!?」

期待で胸が張り裂けそうだった。
そりゃ、桃白白と呼ばれる者が人差し指を立てたのだ、
期待するなと言う方がおかしい。

桃白白  「・・・スッ」

桃白白の人差し指がスッと下がり、その指先はピンと張っていた。
目はうっすらと開かれ、口元がつりあがったようにも見える

その瞬間だった!!!!
 
 

桃白白はおもむろにチャンスボタンを連打した

うみ  「・・・」

私は黙って席を立った

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コメント

  1. より:

    その指で鍵穴を押さえて欲しかった。

  2. 伝説の魚 より:

    「天さんっ・・・」

  3. umi より:

    まsn
    その発想は無かった!!1!!
    さすが普段からやってる人は違いますね(A`) ニコッ
    魚skn
    はいはい、鶴仙流鶴仙流っと!!

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