1/17  お薦めの如き語るもの

何か新しい本を読もうとするとき、皆さんはどうやってその作品を手に取るのだろう。好きな著者、好きな題材、好みの表紙で選ぶ人もいるかもしれないし話題作を狙うのも王道だろうか。

 (・・・ッ!?)

目が合ったw

首無の如き祟るもの (講談社文庫)

ミステリ好きには有名なのかもしれないが、三津田信三著「首無の如き祟るもの」。図書館のオススメコーナーってわけじゃないけれど、通常の棚の合間にポツンと数点正面に向けて置かれていたためこの妙に目に付く表紙に魅入られてしたったというわけだ。

ただ、単に表紙で選んだわけではない。このタイトル、いつぞや2chの小説オススメスレか何かで見かけた事がある。「如き」という部分が妙に語感が良く記憶の片隅に引っかかっていたのだ。

これも何かの縁と読んでみる事にしたのだが…

やられたよ…久々にこんな面白い小説を読んだという満足感に浸る事が出来た。

よく映画で「ラスト五分の大どんでん返し」みたいな煽りがあるが、この作品も当時ラストがすごいと書かれていたはず。そもそもジャンルがミステリに分類されている作品であるため、初めから探偵小説に挑むような、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを読んでいた小学生の頃のように挑むよう本作に向き合っていたのだが…

おおお・・・そうきたか

来るぞ来るぞと身構えていて尚、その期待のさらに上を行く怒涛のラストは圧巻。

例えば手品。あれは見破ってやろうと食い入るように見ているとそれこそ術師の術中に陥るとはよく言うけれど、本作もその「視線誘導=ミスディレクション」を誘って読者の目線を逸らしているのだが、そのやり方がまた秀逸なのだ。

是非君も読んでみなさい。

しゃあねえな

あまりの感動のため、珍しく妻にそのまま読ませてみる事にしたのだが…

面白くないとは言わないけど、ちょっと最後の方がご都合主義過ぎない?

くっ・・・これだから芸術を理解しない野郎はッ…‼

ちなみにこの作品、実はシリーズ三作目らしい。確かに作中で不自然に突然に「刀城 言耶(とうじょう げんや」という探偵役(作中では怪異譚蒐を求めて彷徨う放浪作家)が登場し、以後物語を解決に導くわけだが、この刀城 言耶というキャラが行く先々で出会った事件がシリーズ物として刊行されるという形になっているようだ。

とは言え一作毎に物語は完結しているので、続き物と言うより同一世界として小ネタが挟まれている程度に捉えておけば良いようだ。例えば今作の「首無しの如き~」では、道中刀城言耶が事件のあった村に向かう途中でたまたま耳にした怪異譚を探るべく途中下車してしまうのだが、その話がそのまま次作へと繋がっているらしい…と、知らずとも進行に影響のない程度の小ネタ。

本作に感銘を受けた僕はさっそく一作目から全部読み進める事にしたのたが、どうやら聞くところによればシリーズ最高傑作と言われているのが三作目に当たる「首無しの如き祟るもの」らしい。


厭魅の如き憑くもの (講談社文庫)

 (確かに一作目の「厭魅の如き~」は「首無しの如き~」に比べると読みづらいというか、物語が入って来辛いなぁ…)

一番最初に最高傑作を見てしまったのがどう影響するか、それも含めて楽しみたいと思う。気になる方はとりあえず「首無しの如き~」だけでいいから読んでみては如何でしょう。久々にオススメの一作でございます。

コメント

  1. 神様 より:

    お疲れ様です。
    最近、小説よんでないなぁ
    ひぐらし今日打ってきました。
    9時からさっきまで打って突入のビタは4回ミスった…序盤で1回ミスってから慎重に10周くらい見ておしたけど、後半疲れて3回ミスったw
    UMIさん歳ですよ!
    隣で若者がポンポン押してて羨ましかったよw
    ビック中ビタはそこまで割に影響ないよね。
    でもディスクなんかと同じでクソ甘い、よく分からないけど2100枚プラスで終了。

  2. umi より:

    >>神様
    お久しぶりでございます、一日打って4ミスで済むとは相変わらずお上手で!

    BIG中のは設定推測要素だけなので全く影響ないのでしょうが、なんか一発目のビタ成功時画面に設定差があるような情報が新たに出てきましたね!

    ディスクの甘さは全く体感出来ないので自分はこっちで頑張ります(・∀・)!

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