六日目(7/30)その2。その1はこちら→
~前回までの無職~
いよいよ恐山に到着したあちき。朝の五時前に八戸を出発したのはいささか早すぎたかしら?寺へと到着したのが八時ちょっとって…ほら!観光バスだってまだ一台も止まっていないし、お寺の関係者っぽい皆さんも談笑していてまだ全然お仕事ムードに入ってないじゃない!!もう、あたいの大馬鹿野郎っ!どうしていっつもそんなに計画性が無いのよっ!!1!
(さて・・・)
とりあえずは周囲の動向を窺うために車中で「見」をする事にする。と言うのも、実は恐山に来るにあたって僕はこんな準備をしてきていたわけで…
登山靴に帽子、レインコート…果ては銀マットまで。簡単な登山が出来る準備を整えていたのです。
(他の人はどれぐらいの装備で行くのだろう?)
これを確かめたいが故の「見」!さすがに一人で重装備で行って恥を掻くのも嫌だしね^^;
そもそも恐山というのはこんなに目の前に駐車場があるものとは露知らず、富士山…とまではいかずとも、それなりに山歩きをするものだと勝手に思い込んでいた故の過剰装備。
(う~ん、どうも想像と違うなぁ…って、あっ!!)
斜め前の車のドアが開き、中から老夫婦が出てきました。現在駐車場に車は10台くらい止まっているのですが、まるでボッタクリホールの朝一みたいにみんながみんな牽制しあって出てこなかったので(妄想)これは助かります!!
二人は手慣れた様子で門の前にてチケットらしき物を買い、そのまま中へと…
で、気になる装備はと言えば?
・手ぶら
・半そで
・ジョギングシューズ
(あ、危なかった…)
そっとリュックを置き、靴を履き替え満を持していよいよ恐山菩薩寺へとレッツラーゴー!!
「500円になります」
「あい」
まずは先の老夫婦に倣って受付でチケットを購入、入館料は500円也。
「あ、今日ってイタコさんいます?」
ついでに軽やかに質問してみた。並びがあるなら早いうちからの方が得だし…
「いや、おりませんな^^はは」
「そうっすか、おりませんか。はは…はって、え!?えェ!?」
ちょっ…、今回の旅、「イタコさんに先祖の霊を降ろしてもらって叱って貰おう!」という目的で来てるんですが(;^ω^)…
と言いつつも、正直な話簡単に調べた感じだと僕も今日ここにイタコさんが来るか来ないかってのは良くてどっこいどっこいぐらいの確率かな~と思っていたわけでして…。
しかし、聞いてみるとどうやらその見立てさえも相当に甘いものだったらしい。
「イタコ稼業は跡取りが育たなくてねぇ…。どんどん高齢化ばっかりが進んでて、ここの所は体調崩す事が増えてきてんだ…。ちょうど先週やってた例大祭(恐山の大きなお祭り)もよ、今年は二人しかイタコさんが集まらなく。物凄い行列が出来とったねぇ。残念だけど、後継者不足ばっかはどうにもならない。イタコはこれからもっと少なくなるだろうな…」
「(´・ω・`)そっすか…」
昨今のイタコのお家事情を受付のおじさんはしんみりと遠い目をして語ってくださいました。
少し前までは土日に大体一人ぐらいは常駐していたそうですが、今後は恐山でイタコさんに会おうと思ったら年に数度の大きなお祭りに来なければ駄目になるのは間違いないでしょう。そしていずれはそれすらなくなるかもしれないと…
(確かに跡取りとかどうなってんのかよくわからん稼業ではあるしな…)
ともあれ、いないんじゃあしょうがない!イタコツアーと銘打った今回の旅もその名が既にネタ半分の面もあったのでさして凹む事もなく、こうなった以上この場を楽しむ方へ切り替えようじゃありませんか!!
気持ち新たに門をくぐります。
(おお、あの左奥の砂利山がいわゆる恐山における「地獄」と呼ばれる部分なのだな(゚∀゚)!?)
正直、本堂などに関しては特別な感想は見当たらず。失礼な話でしょうが、恐山と言ったら写真に出てくるあの地獄を連想させる殺風景な岩山を想像される方がほとんどかと思われます。かくいう自分もその一人。
(ん?)
ですので、寺の敷地内にこんなものがあるなんて知らず現物を見て驚きました!!
(男湯って…温泉!?)
そうなのです。なんと恐山菩薩寺には敷地内に温泉施設(?)が常備されているのです!!それも、複数!
温度はかなり熱め!
当然女湯もあります。
古滝の湯(男湯)、冷抜の湯(女湯)、薬師の湯、花染め湯と、全部で四つの温泉小屋があり開放時間内であれば誰でも自由に入ることが出来るそうです。
(車に戻れば風呂セットは置いてあるが…う~む。。)
正直、お湯が熱すぎたのと一人で入ってもなぁという思いとで今回の入浴はスルー。別段そこまでオンセンスキーってわけでもないのでね。
なんか亀っぽい石。ちょっとすごいと思った。
・・・ウチ、TPPが怖いねん(´;ω;`)
ああ!そうだ。本堂に特に感想は無いって言ったけどこの三十三間堂ちっくな景観にはチト見蕩れてしまったな。
それから、境内にはこのような宿泊施設もあったそうな。空きがあれば予約無しでも入れたそうです。参篭としての宿泊となるため朝のお勤めやら、いわば体験修行のような感じになるそうですがむしろそれがいい…。一泊12000円はチト高いが、次回はぜひ泊まりたいな。
では、そろそろ本堂右脇の柵をくぐって現世とおさらばしましょうか。
「おおお(゚∀゚)!!」
トンネルを抜けると、そこは地獄であった…というぐらいに、境内とはうって変わった風景が待ち受けていてそこはもう感動!感動!!感動の二文字!
これだけでもうここへ来てよかったなぁと心から思えました。
道中、様々なところに石が積まれている。卒塔婆というやつなのだろうか?地獄に石積み。それっぽいと言えばそれっぽいが、ちょっとジークフリードという名ぐらい俗っぽいなとも感じてしまう(´・ω・`)
(ああ、それにしても火山岩と砂利に覆われただけの風景がどうしてこんなに美しいのか)
鍾乳洞にも感じた『異世界感』のようなものが胸を熱くさせるのでしょうか。今回染々感じましたが、どうも僕は大自然の作り出したスポットを見るのが人一倍好きなんだなぁと。こんな生活していて意外かもしれませんが、いや、だからこそなのかもしれません。いつか外国の有名どころにも行きたいな。
写真は例によって多くは載せません。この感動はやはり現地で味わってこそだと思うので。
さて、火山岩に覆われた所謂「地獄」と呼ばれる砂利道を抜けると一転、風景がガラっと変わり…
地獄とは間逆の風景が迎えてくれます。
その名も「極楽浜」。
カルデラ湖である宇曽利湖。同じカルデラ湖の阿蘇山の緑との対比も美しかったけれど、こちらもそれに負けず劣らずの美しさではありませんか!特にここに至るまでに通ってきた「地獄」がより一層こちらの極楽としての美しさを際立たせているように感じ、そういう意味では相乗効果がある分こちらの方がインパクトが大きいのかもしれません。
生気を感じさせぬほどに澄み切った水面と、どこまでもただ真っ白な浜。極楽の名に恥じぬ現世とは思えぬ不思議な光景は一見の価値アリ!!
(…………)
この浜で佇んでいるといくら時間があっても足りないような、そんな錯覚さえ感じます。
結局、境内→地獄→極楽と、このルートが観光においての一周とされており、大体30~40分ほどで回れるそうなのですが、僕は二時間以上ここから動くことが出来ず…
素晴らしかった。ただただ素晴らしかった。
来て良かったと心から思えました!!イタコさんの事なんてもう全く気にしてないぐらい、全てに満足して菩薩寺を後にするのでありました。
最後に一枚、パシャリ。こういうときボキャブラリーの無さが露見するよね…
(ん?おみやげか…)
帰り間際、駐車場の隅で朝は開いてなかったお土産コーナーがやっているのに気付いて立ち寄ります。恐山のお土産ってなんかあるのだろうか?
((;^ω^)う~ん…)
(…この中央にある「あじよせ」ってお菓子、「くちよせ」とかにしてオリジナルで売り出したらおみやげ的にどうなんだろうな?)
そんなことを思いながらいよいよ折り返しです。
・恐山 10:50~
│ (国道4号・299号・7号・247号)
・青森 ~14:10
(お…健康ランドだ)
道中、疲れきってた僕は健康ランドを見つけて一目散に駆け込むも…
7/30の出費 ・観光代 500円 (恐山)
・漫画喫茶代 1500円
・飲食代 1470円
・おみやげ 3500円 (恐山)
・宿泊代 1790円 (健康ランド)
――――
合計 8760円
旅の総計 56170円
コメント
恐山の地獄…いいですねー行ってみたい。
しかしイタコさんがそんな状態とは。先祖とか興味がない人が増えたのかなぁ。
あれ、字が上手いだと?
何年も前だけど京都でも同じ事を書いていたよね。一貫していて素晴らしい。
是非とも一生遊び人でいてください(´ω`)
霊場アイスのセンスには脱帽だよ。
>>uさん
興味というより元々どういう経緯でなるのかが謎な職業ですからねーw占い師の延長線上にありそうなイメージなんだけど、実際どうなってんでしょう^^; まずなりたいと言ってなれるものなのかどうかが問題っすね。今さら素質云々とか言い出さないだろうしw
>>ピさん
どう見ても字うまくねぇだろw京都の件は正直あんま覚えてないんだけど、だとしたらあの頃(6年前くらいだっけ?三宮事件のやつでしょ?)と同じ精神レベルって事でしょ?一貫性と言えば聞こえがいいが、某先生の言葉を借りれば「まるで成長していない・・・」
何気のタプ公押しにニヤリw
TPPは国民健康保険とかマジ勘弁してほしいですね('Д`)
色んな所にタプ公の痕跡残してきたので東北旅行する機会があったらぜひ探してくださいねw
TPPが原因で真面目に働く気力が失せました。どうしてくれるんだまったく!(チラッ
ようやく給料日前日となり明細票を手にしたのですが、年金だの住民税だのでめっさ引かれるのはいつ見ても萎えますw
真っ当な社会人に憧れてた時期があったのですが、今じゃ会社のパラサイト。
どうしてこうなった・・・
まだまだ地獄はこれからやで!!1!