「うみさん、どうぞー」
ついにNKM48(寝込み48時間)に達した僕は、いつもより随分治りの遅い風邪に不安を感じ満を持して病院へ行く事にした。前に咳喘息でお世話になったところだ。どうせ今回も終われば咳が止まらなくなるんだろうし(実際そう)、ついでにあの巻尺を貰おうと思いやってきたのだが…
(ぎょっ!!??)
入った瞬間不安に襲われた。
それというのも診察室に入った僕を出迎えてくれたのが、前に診察してくれた利口そうな眼鏡のおじさんじゃないのはまあいいとしてだ、目の前にはヨーダの如くよぼよぼな、逆にこっちが心配してしまうぐらいのおじいさんがそこに座っていたからである。
「きょ、きょ、今日は…?」
そうして、「いや、却ってベテランで安心じゃないか」という自分の中に湧き上がったポディシブさを吹き飛ばす第一声…
「ええと、二日前から寝込んるんですが、熱が下がらなくて…」
「あ゛ーあ゛あ、あ、あとは」
「あと…頭痛と、それとお腹が張ってる感じで…」
「ん゛ーそ、そ、それから」
「今朝から咳も結構出ますね。あ、でも喉は全然痛くないんですよ」
「ど、ど、どれ…」
多分吃音とかそういうんじゃないと思う。常にプルプルしてる。
喉を見せろと言われて口を開けたら隣に座っていた補助(?)の看護師さんがライトを僕の口へ向け、億劫そうにそれを覗くヨーダ… って、普通それって人にやらせる工程だったっけか??
(大丈夫かよこのヨーダ???)
この病院がそういうやり方なのかもしれないが、…いや待て、前はそうだったか?とにかく、目の前のヨーダを見てると単純に体力温存のためというか、あー駄目だ、何か心配だ。というか、これで尚現役なんて、立派というか、大変というか…
胸中に巻き起こる様々な想い。
「診察中失礼しまーす」
すると、カーテンで仕切られた隣の部屋から看護師が入ってきて、何やらヨーダに意見を求めに来たらしい。僕はどうぞ、と頷き事の成り行きを見守る…と!!
「教授!薬局の方から、アドエアの50が無いから20を二つでも良いかと電話が…」
「え…あ゛、そ、そうね…」
「OKですね?教授??」
「あ゛、う、うん…いい、いいけど、か、かいといて」
「・・・?…あ!はい。書いておきます!」
噴き出しそうになった。タイミングといい、ガキの使いの「笑ってはいけない」シリーズのようなシュールさで目の前のヨーダを突然、「教授!教授!」と囃し立てる看護師達。
実際教授なんだろうし立派な方なんだろうし、もしかしなくても院長先生だったりするんだろうが、僕はもう駄目だ。笑いを堪えるのに必死だった。
そんな僕に追い討ちをかけるように、喋りの方もエスカレートしてくる。
「い、い、い・・・」
と教授が何かを言いたげにすると
「インフルエンザ?」
と、隣の看護師さんが口を挟み
「そ、そ・・イ、インフルエンザ… か、ど、どうか」
「調べるんですね?」
「そ、そ、そう」
てな具合に、完全に連想ゲームというか、傀儡診療というか、もっと言うと教授いらねーんじゃねーかというか…
普通、風邪やら何やらは胸に聴診器を当てて音を聞く…という作業をするのが一般的だと思うが、教授はそれすらせずにカルテを書き込み─不思議な事に、喋りとは裏腹にカルテに書かれた文字はすらすらと達筆である─。
段々この人がロボットか何かに見えてきた。
「はーい、じゃあインフルエンザの検査だけしちゃいましょうか」
そうして、裏で全てを操っているのはこの助手風の看護師なのでは?そんな疑問を抱えながら帰路に着く。
出された薬を飲んで寝たら、この3日間が嘘のように翌朝回復してた。一目見た瞬間からただならぬフォースは感じていたけど、やっぱり教授ってスゴイ。
コメント
久々開けっぴろげに笑いましたw
治ってよかったですねw
最近の将棋ソフト強すぎ。初級でも負けるんだけど。。。。
http://ex.nicovideo.jp/denou/tournament/result.html
そろそろオキワンダイバー編始まりそうかな。
ウミさんを今日からルークとお呼びすればいいのですね?
ぎゃーはは!ピューと吹くなんたら、の漫画みたい。
実際、腕のええ看護婦が廻さなきゃどもならん医院、多いすよ。
ま、検査ばっかのでかい病院なんかより即戦力に 略
復活おめでとござます
マスターヨーダワロタw
その年代の人達ってカルテに書く文字が英語じゃなくてドイツ語なんですよね!かっこいい!
復活おめです。兄さんにフォースの加護を・・
治ってよかったですね。
マスターヨーダパネェ。
亀の甲より年の功って言葉が浮かびましたw
(´・_・`)看護師が優秀だったのではないでしょうか?
薬の処方も看護師がこれでどうでしょう?っと出したものに
う、う、う、うん、い、いい、いいんじゃ、なな、ないか、かな、ぁ?的な
>>uさん
治ったと思いきや…><
>>( ・ω・)y-~~~~ さん
レベル低いと指し方がパターン化してますからそれを見つけられれば楽勝かもしれませんぜ。
オキワンダイバーは無理だけどオキの竜だったら何とか…
>>セガタさん
シュコー、シュコー
>>roadさん
本当、あの看護師さんのおかげで回ってるという印象受けました。復活は…気のせいでした('A`)
しかも後から地元の人に聞いたら教授は院長じゃないとかwハズレ引いたね、って言われました^^;
>>ヨシホイさん
あー、あれドイツ語かも。すごい綺麗な筆記体だった。やっぱ長年やってると体が覚えてるんだなーって感心したよ。
でもやっぱあの適当すぎる診察は無いと思う^^;お薬手帳出してんだから咳喘息の薬出せや教授!!!!
>>椰子さん
なんでも後日地元の人に聞いたら、ヨーダの日はなるべく行かないようにしてると聞きましたw
>>kenjiさん
いや、さすがにカルテに薬書き込んでたのは教授だったからねぇ。看護師が優秀そうだったのは間違いないけん
年寄りの達筆比率の多さについてつい1週間前に考えていました。
じっちゃんの名にかけても謎は解けず。
年寄り:幼少期の金持ち・貧乏関係無しに達筆率が高い。
現代人:習字を習っていたか否かを問わずに汚文字率が高い。
パソコンがどれだけ進化しても、字を書く習慣は残っていくので、字が綺麗に書けるというだけでとても重宝される時代が到来するような気がします。美文字ブームが来ている時点ですでにそうなのか・・・
言うほど年寄りの達筆率って多いかな^^;たまたま目にする機会が多いのが老人、てなだけでは?
字が綺麗な人は内面まで綺麗に見えてくるから不思議ですよね。字そのものもそうだし、配置というか並びが綺麗な人にも憧れます。