都会の生活と田舎暮らし、その一番の違いはなんと言っても移動手段であろう。具体的に言えば「車」の有無だ。慣れ親しんだ電車通勤、思えばあれでずいぶん歩いていたんだなとは半年後体重計が教えてくれた。SUICAはもういらない。
昨年、しぞ~かに戻ってきてから僕には足が必要になった。だってここは田舎の一等地。妻の生活に合わせ転がり込んだこの地で生きて行くためにはどうしたって車がいる。
「しゃあない(´・ω・`)」
「すまんな(‘A`)」
そんなわけで実家兼事務所へ徒歩10分の妻から車を奪い、そのまま借り受け今日に至るわけだが…この軽自動車、何だかんだでもうすぐ10年選手らしい。
ある朝の幹線道路での事だ。
─ガクンガクン
「ッ!!!???」
突如懐かしい感覚に襲われる。この何て言うか…授業中に足を踏外したような落下系の夢を見てガクッと飛び起きるあの感覚というか、忘れかけていた呼吸も止まるような冷や汗ものの一瞬。
僕はこの感覚を知っている。
それにしても思いもよらなかった事態だ。
スピードメーターがみるみるしおれ、隣で計器類が賑やかに点灯を始める。
ああ、前に乗ってた車がマニュアルの超古いレア車だったんだけど、乗り初めの頃は他の車と感覚が違い過ぎてしょっちゅうエンストしていたっけな… パワステもついてなくてハンドルが超重くて…懐かしい。
(っていやいやいや)
現実逃避してる場合じゃない。まさかオートマ車でエンストする日が来ようとは夢にも思ってなかったから心の準備が出来てなかったが、幸いにも信号の変わり目、走り出しの瞬間だったため後続に追突される恐れはない。ここは冷静に…
(つーかこれ、ただのエンストなのか??)
オートマでエンストとか初めてだよ。存在する事すら知らなかったが…これ、もしかしてエンストじゃなくて故障だったりするんじゃね?だとしたら、こんな交通量多い所で止まるとか洒落にならんて^^;
祈るような気持ちで一旦キーを回して電源オフ。シフトをパーキングに入れ後続がクラクションを鳴らしたならば、気合を入れてキーを回せ!!
<< ブルルルル・・・・
(よかった。本当によかった(´;ω;`)…)
この後先ほどの恐怖の一瞬は何だったのだというぐらい普通に走ったのですが、それから数日様子を見ながらおっかなびっくり乗っていると…やはりどこかおかしい。足に感じる振動というか、鼓動が今までより気持ち弱いような…
そんな事を思っていると、ポンポンポンと二度ほどエンスト。どうも急発進気味にアクセルを踏み込むとガクンっとなる頻度が多いように思える。
(へ~~。オートマってエンストするんだな)
ってなことが少し前にあって修理に出したんですが、妻にその事を話すといい加減車もう一台買おっか、との事。
(うーん、車か… )
根がギャンブラー気質に出来てる僕はこうなった今でも大きい買い物をするのが怖い。例えそれが資産の1/10とかそれぐらい減る程度の買い物であっても、種が減る事に極端に怯えてしまうわけで… ましてやこれから娘は中学高校大学?とまだまだ人生の擬似連は続く。マイホームに娯楽室という名の地下室を作る野望だってまだ諦めちゃいない。金はいくらあっても足りない。今さら車を増やす余裕はあるのだろうか??
とは言え背に腹は変えられないのも事実。冒頭で述べた通り、田舎暮らしに車は無くてはならないものなのだ。必要経費と言ってもいい。今の車で不安を抱えて走るぐらいなら、いっそ…
なんて思いつつ、修理から帰ってきた車に乗ってたら…
─ガクンガクン!!!ヒュルルルル…
(ぎゃーーーー!!!!)
完全に止まった。実はこの数分前にバイパスを走ってる最中に計器類が突如合唱を始め、一瞬エンストしたのを僕は知っている。心臓が止まりそうだった。それからおっかなびっくり乗っていたら今度は完全に息の根が止まった。キーを回し直しても全く反応しない。バッテリーが上がった時と同じ症状だ。この世に走りながらバッテリーが上がる車があるなんて聞いた事ないけど…
(車通りの少ない小路でよかったぁぁああああ(´;ω;`))
実の所修理に出した際にパッと見では原因不明と言われており、とりあえず燃料系統の掃除とパーツ交換して試走したら問題なさそうなのでこれで様子を見ましょうと言われたわけだが・・・それでこのザマだよ!
ロードサービスを呼ぼうとしたら奇跡的に復活してくれてどうにか修理場まで帰る事が出来たが…もう限界だ!心臓に悪過ぎる。
精密検査をしないとわからない部分…恐らくは電子回路系の故障らしいが、場合によっちゃ高くつくらしい。それならいっそ、買った方がいいかもしれない。
「実は前からいいなと思ってた車があるんスよ」
大蔵省にご機嫌伺い。
『新型ミニ』
まじかっけーわ(゚∀゚)!!!!町で見掛ける度に振り向いちゃう圧倒的芸術的機能的曲線美。
「あんたって良くも悪くもほんとブレないよね…」
妻はデザインを見てそう思ったのだろう、呆れたような眼差しを向けてくるがまったく俺もそう思う。
実のところ、前に乗ってた車はBe-1という日産の車であるが、これは未だに熱狂的ファンも多い昭和の傑作カーである(らしい)。
ご覧のように面影…というと変だけど、どことなく雰囲気が似ているのがわかって頂けると思う。
だって元はと言えばルパンカーに憧れフィアットを探して…ビートルを探して…ミニクーパーを探して… そうしてここに辿り付いた経緯がある。国産の良曲線。求め続けた丸み。
「Be-1…あいつはいい車だった」
デザインが似ているのは偶然じゃない。
というかタプ公もズゴックもそうだが、どうやら僕は曲線に心惹かれるクチらしい。前世でよほど角ばったものに酷い目に遭わされたに違いない。
「新型ミニで」
「却下」
「○○で」
「却下」
「○×で」
「却下、っていうか△□がいいなと思ってんだ♪」
「(´・ω・`)」
なんか薄々わかっちゃいたけど、どうやら僕の意見が通る事はなさそうだ。どうでもいいや。
コメント
ハスラーは安定悪いんでやめた方がいいですよ。
N1とかおぬぬめ
下手したら大惨事で、巻き込み事故とかしてたら、もう目も当てられませんでしたね・・・
修理に出したあとに、それは酷いなぁ
自分も、ちょっと前に車検に出したんですが、出す前よりなんか走ってる時にガタつきのような違和感が出るようになりました。けど走ってるので面倒くさくてそのままにしてます(;^_^A
地下の娯楽室で何をするのか気になりますw
大事故にならなくてなによりです
車なしでは生きていけないですよね特にこちらの様にどこへ行っても坂&坂だと自転車もダルいし・・歩いて5分のコンビニも車じゃなきゃ行きたくない始末w
うちも僕の車が10万kmを越えたので悩んでいますが嫁と車の趣味合わなくて困っています・・車高の低いセダンなぞ絶対乗らんぞ!
事故にならなくてよかったですね。
こういう緊急事態でこそ運の良し悪しが関わってくると思います。
車は黄金聖闘士になってはや10年、マイカーというものを持ったことがないので何も言えませんw
父が本田最高や!!って言ってるのは聞いたことがありますがどうなんだろうなあ・・・。
>>kenjiさん
ハスラーね、一時期いいなと思って妻と相談してたんですが半年以上待ちとか言われたっけなw N1はちょっとデザインが無理ぽ\(^o^)/
>>三重県人さん
いやー、本当バイパスの途中で止まったりしたら恐ろしい事になったかもしれませんね>< 修理は二度手間になった事で向こうがどう思ってるのか…誠意ある対応()を期待するしかありませんね。実際何もわかってないで任せっぱなしにしちゃう自分にも少しは原因あると思いますし。。
先の母の癌の時も思いましたが、専門分野で言いなりになるしかない状況ってのはよくありませんね。
地下の娯楽室は… 実機とサンドバックを置くのは確定してますw出来るなら完全防音で漫画喫茶みたいに出来たら…いいなぁ('A`)なんか手の届きそうで大変そうなリアルな夢w
>>ヨシホイさん
歩いて五分のコンビニはむしろ良いウォーキングでいいじゃないっすか!自分はツタヤまで20分くらい走るのを良しとしてますぜ。
車は家族できると好みより実用性が重視されちゃいますもんね><歳取った方がドハデなアメ車とかに走る気持ちがちょっとわかるようになってきましたw
>>椰子さん
こんな目に遭うなんて運が悪い
こんな目にあったけど無事で運が良い
結局感じ方次第なんだなーって思いますねwポディシブな人ほど運が良いってのはこういう事なんだとも。
都会では車はあっても邪魔ですからしゃーないでしょ。僕も都会に住んでた期間があったからこその黄金聖闘士ですしw
ンダはお父様の時代は良かったかもしれませんけど、近年は評価が落ち気味とか何とか^^;