仕事で某新興宗教の施設内工事を行っていたのだけれど、あまり聞いたことのない組織名だなと思いwikiで調べると案外歴史のある教団という事がわかった。当然被害者の会もあるw
下見に行った社長が館内へ入るなり教祖様へのお祈りのような事をさせられたと言っていたのでワクワクが止まらない(゚∀゚)
ちなみに以前も書いたかもしれないが、うちの母方の実家がこれまたネット上でカルト宗教と評される新興宗教にどっぷりハマっていて、僕らも幼少のころから付き合わされてきた過去がある。さらに遡ると通っていた幼稚園がそれとは別の宗教団体を経営母体に持つところであったため、やはりその手の行事に事欠かなかった。
そのため、そういう施設の独特の空気感などはあながち知らない世界でもなく、そして幼心に変だなと思いつつ色々考えながら過ごしてきたせいもあってか宗教に関する興味と理解は深いと自負している。
(要するに、こういうのは大好きなのだw)
趣味で見学してもいいのに、仕事という大義名分を以て入れるなんて最高である。TAMIYA絡みの仕事の次に嬉しいぜ!
「それでは最初に教祖様への感謝の祈りをご一緒に…」
(きたきたきた!)
当日、入るなり期待を裏切らないジャブが飛んできて、身構えていたのに嬉しくなってしまう。そしてすぐさまジャブからのワンツー、
「邪気を祓います」
なんと、新しい部屋へ入るたびに邪気を祓うと言って祝詞を唱え謎のアイテムで我々の邪気を取り払うような所作を行うではないか。
ちなみに今回の工事は照明器具やエアコンの老朽化に伴う一斉交換で、そこそこ大きい施設のため入る部屋数も少なくない。その全てにおいて監視というわけではないだろうが、管理人か責任者のような方が張り付き邪気を払って回るのだ。
(ここで指さし呼称とかしたら囲まれるのかなw?)
しかしこやつらなかなか徹底しとる。考えてみると僕の行ってた新興宗教団体はこの手の儀式めいたものはほとんど無かった(風に記憶している)。せいぜい朝晩6時の祈願と、月に一度のお参り、年に一度の総本山への参拝。あとは何かと行事の度に催しものがあって…と、、子供らに見えない場所で、或いは「外の人」向けには知らない何かがあったのだろうか?
「こんにちわ、毎日ご苦労様」
「こんにちわ、ありがとうね」
(うーん…なんか皆さん品がいいというか)
今までもそういう傾向は少なからず感じていたのだが、やはりというかここも信者さんの品がいいというか、宗教施設に訪れる人というのは余裕のありそうな方が非常に多い。駐車場には高級車がズラリと並んで、考えてみると心にゆとりが無ければ信仰もままならないというわけか。いや、弱者の救いこそ信仰の本質ではないのだろうか?どちらの意見も尤もだけど、貴賤はともかくとして信仰によって心の安定を図れているのであればそれは一つの素晴らしい利点であり美点ではある。それ以上は敢えて言うまい…
「では最後に、一緒にお祈りをしましょうか♪」
「え、あ、はい」
こういうのが無ければなーw
お茶を出してくれたりかなり感じのいいおばあちゃんが、僕が帰る間際に一緒にお祈りをしようと誘ってくる。簡単なお祈りだからと言いつつも、決して断れない有無を言わせぬ雰囲気で、それまでオレオレ詐欺にも引っかかってしまいそうな気の弱そうな人だなと感じていた印象が一転した。
「この祈りで悪い因果は全て絶ち消えますからね」
「へぇ~」
語る目はキラキラと光りに満ち、自分の行為に一切の疑問を抱かず、一人でも多くの人間に真理を広めようとする義務感に駆られている…
とてもじゃないけど冗談なんて言える空気じゃないね…w
こうして先に帰った先輩方を置いて、僕と社長のための祝詞が唄われ始めたのだが、奇跡的なことがここで一つ起こった。
プルルル プルルル プルルルr
(!!!??)
お祈りの最中、隣でおばあちゃんがクッソ長い祝詞を暗唱している最中、僕らは薄目を開けて座った姿勢でそれを聞いているのだけれど、そこで僕のガラケーが小気味よい32和音を奏でた。このガラケーにメールが入るのは最早月に1.2度ぐらいしかないというのに何というタイミングだ!と思うと同時に、祝詞を邪魔された信者一行(一緒にいた数人も参加している)にピーンとした緊張感のようなものが走った。
それこそ上の画像のように、にこやかに談笑していた人たちが突然、逆鱗に触れたかのように笑みが消え心なしか室内の温度が1.2度下がったような…
(まあ、エアコン新しくしたからな(´・ω・`))
・・・・・・・・・・
・・・・
・・
・
お祈りが終わり携帯を確認する。
「あ、火事ですって」
「あぁ!?」
ガラケーの着信はただのドコモの料金案内だったが、スマホの方にもよく見たら妻からラインが入っていて、見ると…なんと「新居でボヤ騒ぎ」があったとかなんとかw
(えええええ(;^ω^))
なんでも、キッチンの床面コルクを張るため揮発性の接着剤を使用していたところ、別の部屋で長尺シート?を貼るために使ったバーナーの火が燃え移り爆発したそうな…w
「まあ、火事ですか!?」
「ええ。新居を建ててるんですけどね、そこで工事中に」
社長との会話が聞こえたのだろう、先ほどのおばあちゃんが話に割って入ってきた。そして今回一番印象深かったセリフをいただいた。
「ちょうどよかった!きっと今の祈祷で悪いモノを祓えましたよ^^」
「そ、そうですね^^;」
と言ってもこのやり取りに悪い印象は全く抱かなかった。一点の曇りすら無い眼が語るのだ、信じる者は救われる…と。
コメント
マジャンw途中までしか読んでないから続きが読みたいけどどこで読めるんだろうか
実際にその場にいないと分からないかもしれないけど第三者的にはやっぱりその「ちょうどよかった」が引っかかる、いやイラッとしますね兄さんの言うとおり本当に心からそう思っているのでしょうけれど
火事は災難でしたね新築祝いの前に火事見舞いとか泣いた
契約の時に火災保険入ったと思うんですが何年にしました?僕は当時とりあえず10年でいいらと適当に決めたんですが出来るだけローンに組み込める契約時に20年とか30年の長い期間にした方がいいと思います後家財も付けよう
ウチは今回で10年になり再契約が割といい金額を一括で寄越せと来たものですから。すでに長期契約でしたらすみません老婆心ながらという事で一つ
>>ヨシホイさん
マジャンは h ttps://www.sukima.me/book/title/BT0000619064/ で全部読めますね!
ちょうどよかった!は本当にイラっと来ないどころか信仰心の篤さを見たようで感心半分恐怖半分といったところでしたw
ボヤ騒ぎは向こう(職人さんから工務店のお偉いさんまで)が思った以上に平謝りで、やはり事故の程度はともかく重大な過失だったのかなーと思わされました。事故だししゃあないと思ってるんですがね、世が世なら全部やり直せとか言い出す人もいるぐらい新築物件というのはデリケートなものなんでしょうね。
火災保険はなんだっけかな^^;そこらへん全部妻任せでしてwまあヤツの事だから抜かりはないと思いますが、ありがたく忠告頂戴しておきます!