2/13  いつもの数倍のダメージ

孫をじじばばに会わせてやるというのは愚息に出来る数少ない親孝行の一つ。

こんな情勢だとむやみに会わない方がいいという意見もあるかもしれないが、お互い同じ市内で生活をしていて今更親族の一人や二人に会ったところで何が変わるというのだろう。むしろ爺さん婆さんの精神的健康のためにも孫に会わせてやった方がいいまであるかもしれんw

もちろんお互いの家庭が健康である事が前提条件なのだけど…

 (大きな公園で遊ぶくらいなら罰も当たるまい)

最近は専らこのような広い公園を回遊する事が多い。そして…

 「ラメーン(・∀・)ラメーン(・∀・)」

うどん派だったデブにゃんがいつの間にやらラーメン党へと加入していた。というわけで、公園を巡るのに加えておいしいラーメン屋を探すのが最近の休みのルーティンなのである。

先日はついに意識高い系の頂点とも言える、具の後乗せラーメンに出会った。

 (うまい!うまいが…)

こう言っちゃうと怒られそうだが、思っていたほどの感動はなかった。期待しすぎたというのもあるかもしれないが、どうも昨今のラーメン界のレベルが上がりすぎていて、どこで食べてもそこそこのものが出るせいで味に対する驚きと言うものは減ってしまった気がする。

つまり、ハズレが減った代わりに大当たりも減ってしまった気がするのだ。しがらみの中で初めて自由を実感できるように、不味い店があるからこそ美味い店が輝くのだと知る。レベルの底上げと言えば聞こえはいいが、没個性とも取れるこの現象。贅沢な悩みではあるが人の欲求は底が無いなとつくづく思う。

この店も一昔前なら大当たり間違いなしの味なんだろうけど、似たような味が多すぎてそこを抜け出すかと言われると…

ちなみに最近はなぜか正統派醤油のダブルスープみたいのが流行っているような気がするが、歴史は繰り返すというやつなんだろうか。歳を取ってこってりよりあっさりが嬉しい今日この頃、正統派醤油の流れはは大きに歓迎すべきところ。

 「あ、なんか近くに昔懐かしの醤油のおいしい店があるみたいよ」
 「んじゃそこ行くか~」

この日もこんな流れで某ラーメン店へと向かう事になったのだけど、そこでまさかあんな事件が起こるなんて──

 (ほう・・・なかなか趣のある外観だな)

店へ着くとまず驚いたのが年季の入ったその外観。箱もかなり小さく、店へと入れない客の列が目に付く。

 (この外観でこの並びたぁ期待させるじゃねえか)

どうも店内にはカウンターしかないらしく、客の回転も悪い。気付けば十分、ニ十分・・・四十分。前にいた客は五組程度だったと思うのだが、なかなか待たせやがる。

 「らっしゃい」

 (・・・ほう!)

ようやく入れた店内は…外観以上に昭和を感じさせた。店構えもそうだが何より店主。狭い店内、頑固そうな店主と愛想のいい女房の二人で回すそのスタイルはどこか哀愁すら漂う。いつからか腕組みした店主の写真やポエムが所狭しと店内を飾りだしたけど、そうそう昔のラーメン屋ってこんなんだったな~と思いつつ、やがて出てきたラーメンは予想通りというか流れ通りといおうかw、店の外観そのままの昔ながらの・・・本当に昔ながらの中華そばであった。


まるで外連味の無い醤油味。生醤油をそのまま飲んでいるかのような潔さ。業務用スー(ry

 (しかしなんだ、たまに食べたくなる味ではある)

最近のラーメンに疲れた頃、半年に一回ぐらいふらっと酒を飲んだあとにでも食べたくなる・・・そんな味。あれだ、屋台のラーメンか!懐かしい味と言う食べログに偽りは無かったなw

 (それにしても人が並び過ぎだよなぁ?)

あくまで僕の感想なので、実はこれが最先端の味と感じている若者もいるのかもしれない。その証拠にほら・・・、僕らの後に入ってきた隣の若者二人組、入るなり店主が…頑固な無愛想(?)な店主がニカっと笑ってこう言うではないか!

 「お、いらっしゃい!いつものでいい?

  「!!?」

あわわわ…リアル「いつもの」演出じゃねえか…!それも、店主の方から聞く「いつもの」の最高位バージョン。とんでもねえ。とんでもねえものを見てしまった。
  

 *僕の「大将!いつもの!」へのあこがれは過去記事参照してくださいw
 ・2007/9/3 いつもの
 ・2012/6/24 悲願は遠く…
 ・2013/3/30 いつもの定義は人それぞれなれど
 ・2014/5/23 自称常連の悲喜交々 

 「あ、じゃあそれとにんにく餃子で」
 「こっちは普通の餃子ね」

僕の羨望の眼差しなど気が付くはずもなかろうが、軽やかに受け答えをする若者二人。僕がたどり着けなかった境地へこの若さで到達するたぁ…一体どれぐらい通えばそうなるのだろうか。いや、通うだけじゃダメだってのは過去の経験からわかってる。重要なのは店主とのコミュニケーション・・・

 (結局コミュ力が物を言う世界なんだな、ここも(´・ω・`))

悲しくなりながらデブにゃんに炒飯を食べさせていた。父が今、どれほどの敗北感を味わいながらおまえに炒飯を食べさせているか…この哀しみが伝播せぬことを願いつつ、おまえは大将にいつもの?と聞かれるような明るい未来を

 店主「ところで、いつものってネギ多めだっけ?」

 ぶほおっwwwwwwww

炒飯噴いたw 

 「あ、はい( ˙-˙ )

どうもネタじゃなさそうな雰囲気で、バツが悪そうにしている店主・・・かかなくてもいい恥をかかされた若者A。

 (そうなんだよ、「いつもの!」はこれが怖いんだよな~(´・ω・`))

決まればこの上ない会心の一撃になるものの、失敗したときの「は?何なんですかアンタ?数回通った程度で常連面ですか?」みたいなダメージはまさしく諸刃の剣。今回は諸刃というより店主が一方的にナイフを投げてきたみたいなもんだが^^;

 (まあ何にせよいい物見れたw)

いつもより軽やかな足取りで店を後にする。

コメント

  1. ヨシホイ より:

    これはワロタw早くコロナ関係無い感じになってワシのいつもの!も見せつけたいぜ

    クイーンズってマイノリティやったんか…確かにドラクエをドラゴン、ファイナルファンタジーをファイルって言ってる様な感じか(^.^;

  2. umi より:

    そのラーメン屋、ヨシホイさんなら今回の内容でわかるかな?と思いましたがどうでしょう。

    ドラクエをドラゴン、FFをファイルって…それはねーよwクイーンズはせいぜいエヴァをエヴァンゲって言うぐらいのレベル。知り合いで一人だけいましたw

    ちなみに僕もFFはエフエフじゃなくてファイファンって言ってましたが、それすら盛大に笑われてましたしw

  3. ヨシホイ より:

    ファイファン派の友人との激論を思い出しました!というかエヴァのエヴァンゲレベルってかなりヤバいっすねw僕のクイーンズw
    残念ですが具なしラーメン屋さんはわからないですね一度食べてみたいものです(*´ω`*)

  4. umi より:

    ちゃうで、具なしラーメンは島田の有名店や(´・ω・`)
    小さな昔ながらの醤油ラーメン出す店はヨシホイさんちの割と近くで、結構有名?っぽいから知ってるかもしれませんぜ