9/12　　絵を見て話見ず

　「キャー！！しのぶちゃんかわいい～　○＞＜○」
　
  (なんだなんだ？)

娘が突然叫び出す。ついに受験のストレスで頭がおかしくなったかと思ったが聞けばそうではないらしい。

　「ぜんいちもカッコいいよね！」
　「誰それ？」
　「え？うみが前に面白いって言ってた漫画じゃないっけ？主人公のたん…ぞう？もその師匠の黒い人もいいよね」
　「たんぞうってｗ･･･もしかして鬼滅の刃かｗ？」
　「そう、それ！」

　しのぶちゃん→○正解

×ぜんいち　→　○ぜんいつ

×たんぞう　→　○たんじろう

　師匠の黒い人→○大体あってるｗ

僕もこの手の間違いはしょっちゅうやるのだが、それでも「おまえワザとか？」と解い正したくなるような微妙な間違え方ｗちょうど登場人物の中で人の名前が覚えられない野生育ちの男がいるのだが、これもそういうネタなんだろうか（；＾ω＾）？

なんでも最近アニメが始まったらしくこれが非常に好評らしい。原作ファンとしては嬉しい限りであるが、娘曰く漫画は絵がキモくてダメらしいｗ　実際アニメの作画が素晴らしすぎてそれで再評価された面もあるそうだが･･･おじさん悲しいよ。漫画は絵で決まるんじゃないんだって何度言えばわかってくれるんだ(´・ω・｀)
　

というわけで、同様に作画で損してそうなとても面白い作品を見つけてしまったので紹介しよう。

　『堕天作戦』　山本章一

例によって例の如く、僕が普段使っているマンガワンアプリ内で掲載されている漫画なのだが、どうしてか今まで触れずに過ごしていて、ふとしたきっかけで読んでみたらあれよあれよと最新話まで止まらなかった。「銀狼ブラッドボーン」という作品も同じように盆に一気読みしてしまったのだが、どちらも面白すぎるが個人的な趣味としてオススメしたいのは堕天の方だ。

まず主人公が不死者というありがち？な設定で始まる本作は、その主人公のキャラが霞むぐらいの群像劇である。視点が章毎に変わるのだが、どのキャラも･･･というより設定がとてもしっかりしていて読み進めるにつれてどんどん明らかにされていく世界観にぐいぐい惹き込まれてしまう。

難点？と言えばキャラの造形がキモイｗ･･･というか、多分絵で受け付けない人が一定数いそうな点だが、

例えば上の画像の右側の人は人類の亜種である「魔人」と呼ばれる人々である（ちなみに、おそらくこの子がヒロインｗ）。普通の人間は普通の造形をしているので安心してください･･･という問題でもないが、こういう対立種族の造形を絶妙にキモくしている辺りもリアリティがあってよろしいというか、世界観を形作る要素のひとつであると思うのだ。大体この魔人らがキモいという感覚すら人間視点のものである。他種族には他種族なりの価値観があるべきで、造形云々は実はなんでもよろしい。

･･･という事が理解出来ない人らがきっとこの魔人を見て「絵がきもいからムリ」とか言い出すんだ！娘や魚、テメーらの事だよ！

しかしそのキモい魔人の姿を持ってして存分に感情移入させてしまう作品である。世界観だけでなく人物描写までしっかりと練りこまれている証であろう。存分に作りこまれた世界観、どことなく暗い進行、適度なジョークとＳＦ感･･･書いてて気付いたがどことなくロボット残党兵と雰囲気が似ているようなｗ

スマホの方はマンガワンアプリから、パソコンの方は裏サンデーのサイトから試し読みができるので是非どうぞ。

アニメ化したらこれもきっと･･････とは言えない辺りがこれまた絶妙であるｗ全体的に暗い話だからこそなのか、やっぱりキャラの造形に問題があるのか･･･（；＾ω＾）