6/7　　ダマテン無職はガラス張り

なんかどっかで見たことある顔だなと振り向くと、相手も同様に感じたらしく立ち止まって見つめあって……

リアル「君の名は」状態で、相手が雀荘の常連のオッサンでなければもう少し余韻に浸っていたかったところである。

　（なんて言ったかなこの人）

最近めっきりご無沙汰になっている某雀荘。珍しくその中では好感を持ってる部類のオッサンである。雀力も達者だし感じもいいし。だけど名前を覚えていないｗなんだっけかな～、近くにある不動産屋の名前と同じだったから不動産屋と心の中で呼んでいたんだが…

　「あ、ども」
　「おお、ひさびさだねｗ」

相手も似た様なものなんだろう。僕の名前を知ってか知らずか（知ってたとしても偽名だがｗ）、とりあえず会釈して、「おお！なんだこんなところで珍しい！」みたいな当たり障りのない会話。そもそも卓を囲んでいてもほとんど話した事は無いのである。

ちなみにこのときの状況はと言えば、仕事中で昼休みの飯を買いにコンビニに寄ってたところ。つまり、某ブラック会社の制服でのご対面である。

一応件の雀荘では「妻の実家の電機屋で働いている」と話していたのだが、それをどのように解釈していたのやら…オッサンは僕の姿をまじまじと見てこう言うではないか。
　　

　「本当に電気屋だったんだねｗ」
　　　

　（本当に！？）

それってつまり、

こう思ってたって事じゃんかｗ

まあ通い始めた当初はエナの合間の時間つぶしで平日昼間とか顔出してた時期もあったし、「夜勤です」って言い訳じゃさすがに苦しかったかなｗ（；＾ω＾）

そして常連のオッサンがこう思ってたって事は、恐らくは雀荘内でそういう風に見られていた（話されていた）可能性大ｗ　

まあこれは僕に限った事じゃないが、大体こういうのはバレてるものだ。僕が渋谷で働いてた頃も客の素性は大体どっかしらから噂が入っててバレバレな事が多かった。無職というかアウトロー系な人は特有のオーラが出てしまうらしく、良くも悪くもパンピーとは雰囲気が違うのだ。それは表情だったり姿勢だったり、例えばパチ屋でもパチプってかなり見分けられるしね。

　（しかしこれ、考えようによっちゃ自然に「証拠」を見せれて良かったとも言えるかもしれないな…）

などと一瞬でも思ってしまうのも、やはりプー太郎的思考なんだろうｗよくよく考えるとこれって「働く」という行為がスタンダードではない者の考えである。