7/15  我が係争 2

前回のあらすじ
少し面倒なお客「様」宅の工事中にトラブル発生。どうやら床面を傷つけてしまったようであるが、誠意を持って原状回復に努めて一件落着⋯とはならなかった。

「床の傷は直ったけど、俺の心の傷の方はどうしてくれるの?」

知るか◯ね!!MK5のうみさんを前に妻が青ざめるッ!!

こ、心の⋯傷、ですか?

まさかの展開に固まる妻。今日日こんなセリフを吐くやつなんて半グレにもいやしない。気付かぬうちにナニワ金融道の世界線に迷い込んでしまったのだろうか。

直るまで毎日この傷を見るのが本当に辛かったんですよ。まるで自分が傷つけられたみたいで⋯ その心労に対しては何もないんです?

は、はぁ⋯ 一度社に持ち帰っても良いですか?

⋯という事があったんだけど⋯と、妻が言い終わる前に僕はブチ切れていた。

戦争じゃあ!我が国は絶対にテロには屈しない!!

よかった~、こいつ連れてかなくて

どこかでこうなることを予見していたのか、妻は二度目の補修に僕を連れて行かなかったが正解だろう。話を聞いてるだけでここまでブチ切れる男がその場で冷静でいられるはずもなし。居たらその場で宣戦布告していたに違いない。

しかし現実で「心の傷」なんてキーワード出してくるヤツ本当にいるんだな⋯

ね!!保険屋に相談してみたらそんな事言う客初めてです。超レアケースですよってはしゃいでたもんw

さすがに手に余ると思ったのか、保険会社を間に入れることも視野に相談してみたら保険屋さんも呆れて同情してくれたらしい。それぐらい「心の傷」に対する保障を求めることは通常ありえないのだ⋯

というのも、原則として物損事故というのは原状回復する事で精神的な部分もケアしましたよねという考え方であり、そこに至るまでの不利益⋯例えば家が水浸しになったので直している間ホテル暮らしをしなければならずその代金が発生したとか、そういうものに対する保障しか基本認められない。

無論その対象に対する思い入れ⋯例えば親の形見だったりお金で買えない価値があったりすればその限りでもないようだけど、今回のケースで言えばフローリングにひっかき傷がついただけで生活になんら支障は無いはずだ。なのにお客「様」はその傷を見るのが耐えられなかったと言う。言うに事欠いて「我が身が傷つけられた」と来たよ。

そんな繊細な心の持ち主なわけねーだろが!!

既に自分がどれだけ恥知らずで浅ましい人間かを堂々と告白してくれているのでそこに一切の同情など無い。これまでも何度も色々な業者とこうした小競り合いを繰り返してきたと⋯戦果、つまり示談書を自慢気に見せてきたりしたけれど、こうなってしまうと尚更なぜあんな事をペラペラ僕らに喋ったのか⋯ 意味がわからんし悪手でしかないだろう。

こういう自分が賢いと思ってるただの厚顔野郎には誰かが理解(わか)らせてやらないといけない。

大手企業やらは看板に傷がつくことを恐れたのかもしれないが、こちとら親族経営のドブラックよ!おう!初動から誠心誠意対応した自負はあるし、何一つ後ろめたい事がない以上謂れなき要求を飲む理由なぞどこにもない。

とにかく簡単に慰謝料など払うんじゃないぞと妻に言い聞かせるのだが、妻はどうやらお金で済むならとっとと払って縁を切りたい様子。一応元請けとの関係もあるので、穏便に済ませられるのならそうしたいと言う気持ちはわからんでもないが⋯

ああいう輩に成功体験を与えるのは世のため人のため工事業者のためにならんのじゃ!これは聖戦じゃい!ジハードじゃあいい!!

徹底抗戦。それでも僕は払わない。絶対に払いたくない、払わせてはならない。息巻く僕をよそに、事が事なので妻は一応社長である義弟にも話したようだが⋯

いいよ、会社の金で払いたくないっていうなら俺が金出すから穏便に終わるならそうしたら?

って言ってますけど?

それは違うでしょうが⋯

どうも妻の一族は草食系というかなんというか、人間が出来ているのでこういう場面で絶対に争おうとしない。思えば亡き義父も親類の借金に対して一切何も言わなかった。それは時に美徳になるかもしれないが、そうじゃない場面というのは確実に存在するわけで⋯それが今だ。いくらこっちが避けようとしても悪意を向けられたら振り払わなければならない。

払えと言われて言われるまま払っていたらキリがない。争わない=言いなりになるというのは違うのだ。毅然とした態度で突っぱねねばならない。

日和ってるやついる!?いねえよなぁ!?

いや⋯だからさ

だからもカラダもねえんだよ!!いいか、一度払ってみろ。あること無い事言って何度だって要求してくるぞ?

それは示談するときに一筆書いて貰えば無いんじゃない?

じゃあ示談しねえって言ったらどうすんだ!?

そしたらそん時戦えばいいのでは?

だったら今闘えや!叩き潰すんだよ!浄化をぉおお!!!

こいつは本当にこういうの好きだなぁ

こういうやり取りを経てなお、妻は穏便に進めるべく保険会社と協議をしていたようであるが⋯ 数日後、時間が空いたのにヤキモキしたのか、「敵」がまさかの追撃をかけてきた。

あー、慰謝料の件だけどさ

え。(ハッキリ慰謝料って言ったなこいつ)

それはある意味で平和ボケした二人の目を醒ます事になったので良かったと言えば良かったのだが⋯

内容が、相変わらずモンスター級。

なんかさ、こないだはこれで良いと思ったんだけど⋯数日経ったらまた気になってきたんだよね。これじゃ終われないかなって

は、はあ。えーと、具体的にどこが気になるんです?前回はあれで納得いただいたと思うんですが

いや、だからさ。そこに傷があったと思ってみるとやっぱり気になるのよ。ずっとこのモヤモヤを抱えて生活していかなきゃ行けないわけじゃん?それって辛い事だと思わない?

思わねえよ、死ね!!!

ちょっ!!!黙れおまえ

電話口でなんとなくやり取りが窺えたので思わず叫んでしまったw

幸い聞こえてなかったようで(?)、やり取りは続くが⋯やっぱりこういう流れになったかという感じ。

・・?でさ、一応満足とは行かないまでも直してくれたのは事実だからさ。こっちも少し譲歩して⋯

・・・はちッ????

なんだなんだ!??

驚いた様子の妻はその後二言三言会話して電話を切った。そして覚悟を決めた様子でこう言った。

やっぱ弁護士いれようか⋯

え、何言われたんだよ⋯??

「八掛け」でいいってさ

はち⋯?ん???八掛けってまさか!???

うん。別の工務店で少し安いところで見積もり取り直したから、その金額の八掛けを慰謝料としてくれないかって

驚いたねぇ。まさか一度は納得した補修に対して、別の見積もりを持ってきてその八割を慰謝料として払えたぁ⋯もはや恐喝の域じゃねえか(;・∀・)

一応、最初の見積もりが150万ぐらいのものだったのに対して今回の見積もりはその半分ぐらいのようだが、その八割となるとやはりコンプリートクラスのものになってしまい⋯そんな金額払うわけがない。

そもそもその「八割」という数字は一体どこから出てきたのかと小一時間⋯ 普通1割とかそういうものだろう。8ってなんだよ8って⋯

な?こうやって難癖つけてはとにかくタカろうって輩なんだよ。これで払ったとしてマトモに示談に応じるかも怪しいわ

いや・・さすがに払うならこれで終わりにするって示談書にサインしてもらうけど

最終的かつ不可逆的な解決って言って守ってない国もあるんですよ?

まあそれはどうでもいいけど⋯とりあえず肚決めたわ。これ以上は私の精神が保たない。弁護士入れよう!

おし!俺は最初からそのつもりだぜ!!

という訳で、脅せば払うだろうと⋯元請けに怯える中小企業と思ってたようだが悪手だったなアリンコよ。おまえは俺の妻を怒らせた。あのままうまく行けば半額くらいなら僕の反対を押し切って妻と義弟が払っていたかもしれないというのに⋯

こうなった以上は絶対に必要以上は払わない。必要ってのは傷に対する純粋な評価額⋯保険屋の見積もりだとこれは15万程度との事なので、神職人に直して貰った工賃を抜いた差額ぐらいはくれてやってもいいが、それ以上は死んでも払わん。

既に元請けにも事情は話してGOサインも頂いた。これ以上やろうってんならとことん相手をしてやらあ。

 

 ~ つづく ? ~

コメント

  1. 三重県人 より:

    umiさんみたいな武闘派は必要ですね

  2. kenji より:

    裁判ひゃっほーー

  3. 本田 より:

    生まれついてのサイコパスなのか、それとも意地汚く生きればそれほど得という事を思い知った悲しき過去があるのか気になりますね…
    まあうみさんも既にわかってると思いますが、最初の傷もうみさん側がつけたわけじゃないですよねえ
    こんな奴に出会わないのが人生の幸せなのですが、真面目に働いていてもパチ屋で期待値追っていてもエンカウントは避けられないので…
    ああスポーツ選手の一流に産まれたかったなあ…

  4. なか より:

    いや、すごい…
    このご時世によくやりますね
    小金入ったとしてもSNSで社会的に殺される可能性があるのに…
    他の方の為にも裁判頑張ってください!

  5. つば苦労 より:

    心の傷を主張してきた際に、毅然とした態度でハッキリ断ることが出来れば、それ以上言ってこなかったかもしれない。
    いや、言ってくるか…なんだ…このモンスター

    社員が稼いでくれた会社の金をこんな奴に払うべきじゃないです。弁護士挟むことで、面倒だからと諦めて欲しいですね…

  6. REG より:

    C嬢:相手にとって不足なし!
    当方に迎撃の用意あり!!
    覚  悟  完  了  ! ! !

    すね

  7. せがた より:

    弊社(下請企業)のコンプライアンスeラーニング講座にも不当なクレームには決して対応してはいけませんとありまぁす
    相手方まぁまぁひどいっすね〜

  8. リュー より:

    心の傷?(´・ω・`)
    お可愛い事ですねえ…

    僕も客商売でして、身に覚えのないご提言をお客様からいただくわけですが、ひと通り丁寧な対応をした上で、それでも収まらない時は毅然とした態度でもう相手にしない事にしています。

    陰我消滅を祈念しております!!
    ゴネ得は許さんと!

  9. どら猫 より:

    いいぞもっとやれ

  10. のっぽさん より:

    カスハラですね。

  11. umi より:

    >>三重県人さん
    武闘派のつもりはなくて常識派のつもりなんですが⋯(;´∀`)
    どうも業界内でもそうは思ってもらえてないようでw

    >>kenjiさん
    相手あっての裁判よ。

    >>本田さん
    なんか仕事も相場師とか抜かしてましてね⋯ 小金持って勘違いしちゃったんだろうなーって感じが透けて見えますが、そういうわけで時間だけはある人なので相手が音を上げるまでやるスタイルが確立されたのかな、なんて。

    ちなみに傷に関しては8割ぐらいはウチかなと思ってますよ。さすがに状況的に工事に入った日についたと思うほうが自然です。

    どの世界においても良いこと悪いことはあるでしょうぜ。スポーツの世界だって当然。

    >>なかさん
    すごいんですよ。保険屋も元請けも何十年やっててこんな酷いのは初めてだって言ってますしw 逆にSNSでこっちが何か晒されたりしないかの不安もありますけどね。なのでこのブログも徹底的に特定は避ける内容で書いてます

    >>つば苦労さん
    ちなみに蛇足になりそうだったので書いてませんが、実は奥様も一緒にいたんですが⋯奥様も心の傷を連呼していて似たもの夫婦なんだなとげっそりしました。弁護士挟んだら⋯さらなる展開が待ってます!

    >>REGさん
    なんかC嬢って呼んでた頃が懐かしいなw
    もう一人嫁候補でChiy嬢ってのもいたのですが、実は二人は俺の部屋でエンカウントした事があって⋯ しかも今も近くに住ん(くぁwせdrftgyふじこ

    >>せがたさん
    相手からすると不当なクレームではなく被害者という認識満々のようで⋯まだまだこじれそうです。次回弁護士と元請け編お楽しみに!

    >>リューさん
    毅然とした態度で引き下がってくれる相手なら良かったのですが⋯

    しかし正直なところ既にやることはやったのでこちらからはもう一切を無視してもいいような気がするんですよね。それで訴えられようが負ける要素もないわけで⋯ 

    >>どら猫さん
    戦争だろうがっ!!!!

    >>のっぽさん
    正直妻が相当参っているのでそっち方面で訴えてみたい気もしてます