2/25  親父の友達

従姉妹の親父さんが亡くなった。

母の姉の旦那さんである。その娘である従姉妹達は四姉妹で共に赤ちゃんの頃から付き合いがある家なので関係は深い。なんだかんだで従姉妹らの結婚式には全部出ているし、僕のときも親父さんから結婚祝いなどもらっている。

ちなみに虫の知らせのような不思議なタイミングであるが、この従姉妹の家というのが以前エアコン工事の件でゴタゴタがあって以来、半絶縁状態(?)だった親戚の事なのだが…親父さんが亡くなる2週間ほど前に実に数年ぶりに叔母さんから連絡が来たのだ。

なんか夜中にエコキュートから水漏れ?ポタポタ音がしている気がするんだけど大丈夫かな?

湯沸かし時に膨張した分の水を外に排出するんだけど、それとは違う?深夜沸き上げの設定になってると思うから時間的に矛盾はないんだけど

 

ん~?よくわからないから一度見に来てほしいな

あー……、はい…

行ってみると案の定接続部に漏れはなく、結論から言うと湯沸かし時の膨張水の排出音だったのだが…どうやら水を流す管の先にちょうど板のようなゴミが転がっていて、そのせいで音が響いていたらしい。取り除くと音は無くなった。作業時間3秒。そんな事だろうとは思っていたが自分の取り付けたエコキュートだったのでさすがに見に来ないわけには行かなかったが…

おう、うみ。久しぶりだな、わざわざ悪かった

おひさです。まあ5年経つからそろそろ何かあってもおかしくないっすからね~

そしてその時5年ぶりぐらいに親父さんに会ったんだけど、具合が悪いとは知ってはいたが、聞いていたより全然良さそうだななどと感じ… それが故人と交わした最後の会話となったので早すぎる訃報に大層驚かされた。

さてこの親父さん、サッカー業界では指導者としてそこそこ有名な方で訃報はYahooニュースにも出ていたのだが、改めて立派な方だったのだなと知る。

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なんせ教育に人生を注いでいたような仕事人間だったため、親族の集いなどにもほとんど顔を見せたことがないし、中学生ぐらいまでは従姉妹家族と毎夏箱根旅行に行くのが恒例だったのだが、ついぞ一度も親父さんが同行したことはなかった(まあうちの父も来なかったがw)。なので付き合いは長いものの親父さんの人柄というのは実はほとんど知らず、それこそ年に一度かニ度だけ会うレアキャラ。会えば挨拶はするし話もするけど、子どもの頃は怖いおじさんだとしか思っていなかったのだが…

えー・・・長谷川先生が指導主任として赴任して来てくれたおかげで、どれだけ我が校が…あの荒くれ者達を…

え!?親父さんそんなGTOみたいな事してたのかよ

弔事やら遺品などの展示物で改めて故人を知る事となる。

親父さんの娘たち四人で合計10人の孫がいるのだが、お別れの言葉の際に孫たちがみんな号泣していたのには驚いた。定年後は地元のサッカークラブの監督などをしていたそうだが、以前よりも時間が出来たので家にいる時間も増え孫たちと接する機会も増えたそうだ。僕のイメージの中ではあんなに孫に懐かれているおじいちゃんという感じは全く無かったので意外であった。

しかしそれよりも、

覚えているか…学生時代、吉永さゆりの・・・うんたらかんたら…東京に出てからも俺達田舎者はよぉ…、あの頃は楽しかったよなぁ。おい!?

聴かせるなぁ… 

友人代表のスピーチにグッと来た。

やはり僕らの知らない、それこそ娘達も初耳という親父さんの話がわんさか出てきて、それも非常にイメージと違う若い頃の話を中心に語ってくれて…そう。すごく熱の籠もった声で故人に語りかけている様がとても良かった。先に話した学校関係者の方の丁寧な言い回しに比べると文章自体はとても拙いものの、それでも比にならないほど聴かせるのは感情の籠もり方が違うせいなのだろう。

う~む。これは参考にせねばな

不謹慎かもしれないが、僕は友人代表のスピーチにとても感心していたし、取り入れようと聞き入っていた。なんせ親父さんはうちの父と歳も大して変わらない。そうじゃなくてもそろそろ僕の友人らが健康を理由に亡くなってきてもおかしくない頃だ。

いずれ喪主もやるし、弔事も読む日が来るだろう。任される以上は聴いてくれる方のためにも、そして何より故人のためにもつまらないものにしたくない。

これは結婚式の余興にも通ずる話ではあるがな!!

なんでこいつ他は適当なのに冠婚葬祭だけこんな異様に意識高いんだ?

そもそも友人代表ってそういう──遺族の知らない故人を語る──目的で呼ばれるものだと思うしね。待ってろよ、魚くん。去年生まれたという子供にいつか俺の熱い弔事を聴かせてやるぜ…っていうか生まれたならすぐに教えろや!!!

コメント

  1. ドニート より:

    どちらも余興経験者…どちらが魅せるかはまだ未定

  2. umi より:

    余興経験者…ふとそう言われて、自分の人生でもう余興をする機会がないのかなと思うと少しばかりさみしくなったり(´・ω・`)

    魚くんの結婚式でやろうと温めてたネタがあったんだけどなぁ。