3/12　　タラレバ言っても始まらない

ツタヤで借りていたレンタルコミックの一冊がどうしても見つからない。

娘が借りた「東京タラレバ娘」の一巻であるのだが、つい先日それを娘が読んでいるのは確認している。その後家には娘の友人が遊びに来たらしいが、まさか持っていくなんて事もあるまいし…

　「不思議なこともあるもんだね～(´・ω・｀)」
　「暢気な事行ってないで探せや(+´・ω・｀)」

日頃整理整頓に命を賭けていると言っても過言ではない妻は、自らが管理する場での紛失物が信じられなく、また許せないそうで二日ほど大掃除並の徹底捜索が行われた。

が、出てこない。

そうしてついに迎えた返却日。ネットで調べるとＴＵＴＡＹＡのレンタルコミックの紛失等についてはこのように明記されている。

目次

1. Ｑ：コミックを破損・紛失してしまったのですがどうしたら良いですか
2. Ａ：お客様がレンタルされたコミックを紛失した場合には、一律：税抜700円(税込756円)を違約金として頂戴いたします。
3. どこかに落として、それを拾った人が親切にもＴＵＴＡＹＡの返却ポストに投げ込んでくれていた案
4. そもそも借りたつもりだったけど持って帰り忘れていた案

Ｑ：コミックを破損・紛失してしまったのですがどうしたら良いですか

Ａ：お客様がレンタルされたコミックを紛失した場合には、一律：税抜700円(税込756円)を違約金として頂戴いたします。

　（756円か～…）

タラレバ娘の一巻ならブックオフなどで100円で買えそうなので、いっそ「すいません、ビニールカバー無くしちゃいました」と言って渡そうかとも思ったけれど…どうも756円の中には「レンタル用著作権料」みたいなものも含まれているらしく、だとすると品番というか発行番号みたいな控えもあるのかもしれないと思い自重…諦めて弁償代を払う事にした。

　「えっ？756円？いえいえ、本の代金だけで結構ですよ…え～っと、タラレバの新品は492円ですかね」
　「えっ？だってネットだと…」
　「えっ？」
　「えっ？」

しかし借りた店舗に行くと、どうやら著作権料などはいらんとの事らしく…思えばあれはＴＵＴＡＹＡＤＩＳＣＡＳという宅配サービスでの設定らしく、店舗が直接貸してる場合は勝手が違うようだ。

　（ネットの情報を鵜呑みにしたバカみたいで恥ずかしいぜ…）

それはさておき、いざ492円を払おうという段になって思ってもいないことがおきた。

　「ん？んん～？？？」

責任者らしきオッサンが、手続きをしようとすると画面を見ながら穏やかではない声を上げている。そうして、おそるおそる…

　「あの…なぜかお客様が借りたタラレバ娘の一巻、返ってる事になってますが…？」
　「えっ？」

オッサン曰く、既にデータ上では全ての返却が完了済みとなっているそうで、するってーと一体どういう事だ？こちとら返した記憶は全くないのだが。

　「例えばですけど、他の返却の際に一冊だけ紛れて返してしまったとかというのはありませんか？」
　「・・・ん！そういえば」

僕が漫画10冊を借りたのは2/27の月曜～3/6の月曜までなのだが、その間に同店舗で妻が別にアイアムアヒーローを借りている。

　（が、返却はしていないはずだし…）

そもそも10冊借りてきているのに一冊だけ裸で返すなんてありえない。マンガを借りた日も（2/27）、予め前に借りていた漫画を入り口で返却してから再度別のマンガを借りていったので紛れて返してしまった線は薄いだろう。っていうかありえないし後々妻に聞いてもそれは絶対ないとの事で…

では他にどういう可能性があるか？

どこかに落として、それを拾った人が親切にもＴＵＴＡＹＡの返却ポストに投げ込んでくれていた案

　→これが一番ありそうか？娘は3/4の土曜日に美容院に行ったのだが、そこへ借りた漫画を持って行っていたらしい。或いはその美容院に置き忘れてそれを届けてくれたのかも…？

そもそも借りたつもりだったけど持って帰り忘れていた案

　→ただしこの場合僕が家で娘がタラレバ娘を持っていたのを見たという記憶が矛盾するのだが、そもそも記憶力に自身がある方ではないので見間違えだった可能性が高い？だが、娘も同じ日にタラレバを見た記憶はあると言っているし…二人揃って幻術にでもかかっていたというのだろうか？

　「とりあえず、店内の在庫と貸し出し履歴をチェックしてみましょうか」
　「そうですね」

ここで店内に件のタラレバ一巻があれば話は早かったのだが…現実は『返却済み』で、『貸し出しはされていない』のだが、『店内に在庫がない』という不思議な状況になっていた。

つまり、僕らは返した記憶がないのに返っているという。
つまり、店側は返された記憶がないのに返っているという。

　「とりあえず…この状況でお金を貰うわけにはいかないんで…」
　「不思議なこともあるもんですね～(´・ω・｀)」

店側の「データ上では返却済みになっている以上、ここでお金を貰うと誤差が生じるので代金は受け取れない」と言う理屈は分かるが、行き場を失ったこの気持ち…　得したという感じよりも、モヤモヤした感覚だけが残って大変気持ちが悪い。

一つだけ言えるのは、横着こいてブックオフで中古を買ってこなくてよかったという事だけだ。

　「あの…うちでも探してみますんで、そちらで見つかったら連絡ください」
　「あ、はい、見つかれば…」

あれから四日、まだ連絡は無いが果たして真相はいかに！？