7/31　　熱血注意報

噂には聞いていたが、実際吹奏楽部ってのは本当に体育会系に引けを取らないようだ。

その証拠に娘一号の夏休みの予定は超ハードである。学校側から配布されたプリントに各部活の夏休みの予定が書かれていたのだけれど、吹奏楽部は野球部に次いでのハードな日程を組まれている。女バスが16連休している最中（やる気なさすぎだろｗ）、吹奏楽部は地獄の一日練を繰り返すのだ。

まあ全ての吹奏楽部がそうというわけではないのだろう。今の顧問がわりと熱心だというだけかもしれないが、何にしてもプレイヤー達は災難である。先日の台風の日だって暴風警報が朝の7時過ぎに解除されるやいなや、すぐさま8時30から練習！という連絡網が回ってきたぐらいｗ

　「もう嫌！先生意味わかんない。部活やめる＞＜」

ある日娘がプンスカしながら帰ってきた。帰宅後の愚痴は珍しい事ではないのだが、部活を辞めるというレベルまで行くのはさすがに穏やかではない。

　「大会のね、テストがあったんだけど」
　「ふむ」
　「ダブルタンギングする場所があってね、出来ないのに合格してる人が結構いるの」
　「ふむ（ダブルタンギング？）」
　「なのに先生ね、私にはちゃんと出来るまで合格させてくれないって言うんだよ!?」
　「ふむ」

適当に聞いてたので内容が曖昧だけど、確かこんな事を言っていたと思う。ちなみに娘の担当であるトランペット部隊にはファースト、セカンド、サードまでいるらしく（よくわからない）、恐らくだがファーストが1番メインの音を、セカンド、サードとそれを補佐していく形になるのだと思う。

娘はファーストのテストをさせられているそうなので、まあそこは誤魔化しが利かないんだろうなーなどと僕はその愚痴を聞き流していた。

が、翌日も翌々日も娘の愚痴は止まず、ついには部活に行きたくないなどというところまでやってきてしまった。

どうしてもテストに受からないらしい。聞けば他のパートでもなぜか受かる人、絶対に受からない人がいるらしく、その評価基準が先生の気分次第なのではないかと娘は疑っているようだ。

だが僕は聞いてる内にピンと来てしまった。

　（これはアレだな。娘に期待している表れではないか？）

その他のパートでも比較的上手と言われているような子が何度も試験を受けさせられていたり、かと思えば上手なのにやる気がなくてレギュラーを辞退した子はすぐさまテストに受かっているという。これはもう、気分とかじゃなくて、叱咤激励ってやつに違いない。

　（はっ！？）

その瞬間僕の脳裏に浮かんだ映像…まさかと思い聞いてみた。

　「なあ娘一号、もしかして先生はおまえらに『悔しくないのかっ』とか言ってないｗ？」
　「すっごい言ってるよ。○○ちゃんは悔しくないの！？って何度も言われてるもん」
　「ｗｗｗｗｗｗ」