3/30　　タダより高いものはない

先日某宗教施設の話を書く際に、信者の方と自分との空気感の差を表すため「マジャン」という土着信仰系漫画の一コマを使おうと考え探していたのだが…

この漫画を検索した際にヒットしたのが下記のサイトであった。
　　

https://www.sukima.me/

「スキマ」という、あまりタイトルにセンスを感じられな…＾＾…失敬。どうやらここは漫画の電子書籍サイトのようだ。

その昔、やはり「マジャン」絡みで「漫画図書館Z」というサイトを紹介したことがあったが、あちらは主に絶版になった漫画を保護・普及しようという目的だったように記憶している。一方こちらのサイトはもう少しだけ営利目的なのかな？

どちらも作者さんへの還元という大義名分を掲げているけれど、その上で無料なのはアフェリエイトなどの「広告宣伝費」が主な収入源であるからだろう。

そういえば少し話が逸れるが、最近「重版出来」という一時期ドラマなどもやっていた人気作品？を読んでみた。こちらも漫画アプリで無料で読めたから…というきっかけだったのだが、面白くて課金して一気に読み進めてしまったほどだ。

その作中で電子書籍について…、その無料化についてはこんな事が語られていた。
　
　「無料化というのに抵抗があるかもしれませんが、電子書籍を無料化する事で紙媒体で読まなかった読者に興味を持ってもらえる可能性がある。実際、その後単行本の売り上げがアップしたというデータも数多くあるんです。」、と。

いわゆる一つの「損して得取れ」の精神だ。

この話とは少し違うが、実際僕も漫画アプリなどで無料作品があるとホイホイ飛びつき…序盤で惹き込まれ後にレンタルコミック屋に走って全巻読んだなんてタイトルはたくさんある。漫画アプリに課金して読み進めている事も多くある。

それもこれも「無料」という餌に釣られ…そしてここが重要なのだが「知らなかった面白い作品」に出会ったからこそお金を出すのだ。

無料系サイトとはいえ、「スキマ」や「漫画図書館Z」がそうやって埋もれていた読者層を掬い上げ市場を動かす一助になっているのは間違いない。

　（で、また釣られたわけだが…ｗ）

御存知「静かなるドン」。昔ドラマがやっていて、内容はほとんど覚えちゃいないがエンディングで桑田の「祭りのあと」が流れていたのをハッキリと覚えている。何かとてつもなくカッコよく感じたらしく、以来カラオケでずーっと歌っている思い入れのあるような無いようなドラマだ。

原作は見たことがなかったのだが、最近まとめサイトや2ｃｈを見てるとやたらとこのような広告バナーが貼られていて、

なんとなく意識が刷り込まれていたのだろうが、ふと何話か読んでみたらそのテンポの良さに一気にハマってしまった。小気味よいギャグがなんとまあ大人向けといおうか、場末のラーメン屋によく置いてあるイメージだったがなるほどこれは頭を空っぽにして読める娯楽の正しい姿だ。

　（ん？）

気付けばあっという間に無料で読める範囲を終えてしまい…

と、余談ではあるが無料と謳っているがこのサイトも漫画サイトの例に倣って一日に無料で読める量には限度がある。「チケット」と呼ばれる引換券みたいなものが一日三枚発行されるので、それを毎日使えば無料という事なのだが…なんせその方法では一日三話が限度である。

そこで待てない人のためチケットが「買える」というカラクリになっているわけだ。

また、成果報酬…無料会員制サイトに登録したり、クレジットカードを登録したりという間接的な購買活動によっても大量にチケットをくれるというケースもある。「間接的な」、というのは無料系サイトに登録しても大体が「一か月のみ無料」という場合がほとんどで、会員登録後に解約を忘れて会費を払う羽目になるという人が後を絶たないからだｗ

中には結構悪どいサイトもあって、解約に手間がかかるところもあるので注意！今回僕もそういうのに引っかかりつつｗ、大量にチケットを稼ぎ一気に400話近くを読み進めたのだが…
 

　（え？ここから一話45円もかかるの？？？？）

一巻で約11話収録されているので、それだけで495円…　ほとんど単行本一冊分だ！そして静かなるドンは108巻あって…チケットで読めたのは40巻まで。

残り68巻分を読もうとしたら33660円かかるという事になる（；＾ω＾）

せめて2/3ぐらい読ませてから残りを有料ならわかるが…　さすがにこの価格設定で読み進めようという人はなかなかいないのではないか？

僕ももちろんそこまでして読む気はないが、しかしちょうどいい所で区切られているので少しばかり続きが気になる。近所のレンタルコミックをやってるところで探して見たのだが、さすがに108巻分もある漫画を置くだけのスペースはないのか、どこもこの漫画を取り扱っていないようだ(´；ω；`)

後はもう、漫画喫茶に行くぐらいしか方法はないが…　その暇が無いからこうしたアプリやレンタルコミックを借りて読んでるっつーのにひでえ話だよ。

この状況で観念してお金を出す人も世にはいるのだろう。それで作者が潤うなら・・と思わないでもないが、なんとも後味の悪いやり方だと思わずにはいられない。