娘は結局テニス部に決めたようだ。
「ヤバイ!超楽しいんだけど」
「そりゃあな…」
仮入部期間に一度、オートテニスなるテニス版バッティングマシーンのようなものが置いてある店へ連れて行ってやった。本当はちゃんとしたテニスコートで対人プレイを体験させてあげたかったが、最後まで市の施設を予約することは叶わず…苦肉の策。
だってこんな機械面白いに決まってるもん(;^ω^)
道具は同じだけどもはや違う競技…いや、ゲームのようなものだろう。これを以て判断基準にして貰いたくはなかったからこそ連れてくるか迷ってたのだが…
というのも、僕自身が高校でハンド部に入るにあたって仮入部でキャッチボールやストレスフリーのシュート練など、楽しいところだけを見て決めてしまって後悔した過去がある。今となっちゃあ死ぬほど苦しい部活も良い思い出なんだけど、当時辞めたいと思ったことは一度や二度ではなく、騙されたという思いも確かにあったw耐え切れず実際辞めた人たちもいたけど彼らのその後の日陰っぷりを見ていたら空恐ろしいものを感じたものだ。
今はそんな事もないのかもしれないが、やはり退部=逃げ出したみたいな感覚は運動部の間では強く、必然そこには精神的優位性のようなものが生まれてしまう。
(・・・考えすぎかな(;^ω^)?)
そもそも女子だしガチ勢もいないゆる~い部活らしいので気にしすぎかもしれない。
「っていうか楽しい部分で決めちゃダメなの?」
「ダメじゃないが…」
どうしても自分の部活の思い出と比べてしまう。ここまでくるとある種のトラウマと言っても過言ではないかもしれないが、娘にそれを強要するのは…違うね。
…と言うわけで用具を買いに行ったのだけど、テニス用品というのは思ってた以上に値段が高いらしい。先のコートの占用といい中々一見さんが入りづらい排他的な印象を受けるが、さすがは貴族のスポーツと呼ばれるだけあるw
「先生は最初は4000~5000円くらいのラケットでいいって言ってたけど」
「どこにそんなのあるんだw?」
行った店は大きなスポーツ用品専門店で、登山からゴルフ用品まで何でも揃っている。そんな中で娘の選んだ硬式テニスのブースには、やはり季節柄新入生応援セールみたいのはやってたものの、どこをどう見たって1万円以下の商品なぞ置いちゃいない。安くても15000円ぐらいのスタートで、そこにシューズやら何やらもセットで二枚、三枚…という塩梅だ。
額面通りの4000円ぐらいの物となると、キッズ用とか軟式用とかになってしまう。さりとてネットやドンキで適当に選んだところで安物買いの銭失いになりそうで…
「ちなみにうちの息子(小6)のラケットは二万円↑だお⊂二二( ^ω^)二⊃」
「__(,,゚Д゚)< 逝ってよし!」
知り合いのオッサンに聞いてみたら長くやるならしっかりしたものを買えとの事。そりゃあそうだよな。
「というわけで、ちゃんとしたのを買おうと思うが」
「いいんじゃない?ところで、こんなチラシあったんだけど」
「む?」
学校指定というわけではないが、懇意にしているのだろう。日を改め再度出撃の準備をしていると、恐らく娘が貰ってきたであろう学校近くのテニス店の手作り感満載のチラシが出てきた。
(なになに?初心者こそラケット選びが重要??)
そこにはガットのテンションがどーとかラケットの重さの基準だとか、もっともらしいことがつらつらと書かれていて、
「こういうとこにした方が後々のサポートもいいんじゃない?」
「くっ…」
妻なぞコロリと騙されかけたが、恐ろしく速い宣伝、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。
なんだろうか、ここで買ったが最後、しがらみに食い尽くされてしまう気がしてならないw
部と付き合いのある店ってことは先生らとも仲がよろしいという事だろう。消耗品やら修理などでもここを利用するのかもしれない。そうこうしている内に顔なじみになって、他の方が安くても付き合いでこっちにしましょう・・・とか、そういう面倒な義理感情が芽生えてしまいそうな気しかしない。
(・・・考えすぎかな(;^ω^)?)
それでもまあ、部のみんながそこで買ってるというならむしろその方がいいかもしれないが…
「先輩に聞いてみたら別にそんな事もないってさー。一緒に入った子も違う店で買ったみたいだし」
「そうなんだ。じゃあ最初のスポーツ店でいいんでない」
「そだねー」
次の日の休日、娘はそういい残し妻と買い物に出かけた。帰ってきたらスポーツ店へ一緒に買いに行く予定だったのだが、
「例の店で買っちった☆(・ω<)」
「えぇ…」
なんかちょっと妻と一緒にその店を覗きに行ったら、断り切れずそのまま買ってしまったらしいwそのお値段なんと25000円‼
「なんでいきなりそんな高いの買ったの!?」
「いや、だって初心者ならこの三本の中から選んでって言われて、その中で一番安かったのがコレなんだもん(;^ω^)」
「おいおいおいおい」
ひでえ売り方だと思ったが、そのあと最初の大型スポーツ店で同じラケットを見てみたらその店より3000円ほど高かったというのだから判断に迷う。
(騙していいのを買わせたにしては値段設定が矛盾してるな…)
ご丁寧に後日ガットを張って完成したラケットには店の証明書のようなものがしっかりと貼られていたわけだが、これが呪いのアイテムになるか、ご老公の印籠になってくれるのか… こうなってしまった以上、不本意だが時間をかけてじっくり見極めていくしかない。
なんせ想定の二倍近くいいラケットだ、簡単に壊れてしまっては困るw
コメント
ククク・・・うみよ。よくぞ気が付いたな。それがまさに癒着というやつだ。
とは言っても指定?というか懇意にしてるお店はメリットの方が多いし(ガットの細かいテンション指定、ユニフォームの割引等)そんなに悪い事はないと思いますよ
デメリットとしては店主の推しメーカーを買わなくてはならない事が稀によくあるってぐらいでしょうか?
大丈夫!ラケットは叩きつけなければ壊れません!
懇意のショップがあるのはいいかと!
グリップくらいなら巻いといたよーとかもあります。
ラケットに関しては重さや打感など体との相性もあるので高いものが合うとも限らないのが難しい。
特に硬式は肘や手首を痛める事もあるので注意してあげてください。
ちなホームセンターとかで売ってるやつが5000円とかっすね。
安かろう悪かろうもありますけど値段の割にいいなコレってのもあります
>>ヨシホイさん
娘レベルでガットの細かいテンション指定とかするんすかね(;^ω^)?メーカーはヨネックスでした、知ってるメーカーでとりあえず安心w
動画見てるとラケット叩きつける場面、プロでも結構見かけますよね。怒りを全身で表現するロック的なお約束か何かなのだろうかw?
>>ドニートさん
お店の方も元プレーヤーらしく、ラケットの相性については煩いぐらいです。手首や肘を痛める件については、僕から何もしてあげられることはないので…筋トレ薦めるくらいっすかw?
せっかくだし休日に娘と壁打ちやらラリーとかしてみたいので自分用を一本買おうと思ってますが、値段の割にいいのがあったら教えてくださいなw
つまらないけど素振りを確認しながら正しいフォームを身につけるのをお勧めします。
素振りがカッコ悪くて強い人って全然いないですし
硬式はスウィートスポットに当てさえすれば力は無くとも返るのでラケットの面をしっかり意識するだけで大分ちがうかとはじめは手をこねくりがちなので痛めやすいです!
筋肉などいらんのです!!
パワーで解決は故障の原因ですわ
ちょこっとやるくらいならほんとホムセンのでいいと思いまっせ。
あとはリサイクルショップで掘り出し物と出会ったりもまた一興。
テニスの「正しい」素振りってのが想像つかんなぁ… 自分の目標はドライブかけたショットを返す事ですが、知り合いのオッサンに聞くと手首は返さないと聞いて衝撃でした。娘は良い指導者に巡り合ってくれるといいなぁ…
リサイクルショップで掘り出し物を探したいとこですが、何が掘り出し物かなんてわからない問題w