1/18　　あの日のTwinkle

例の実習生くんが来てもうじき二週間。お世辞にも陽キャではなさそうな彼は自ら会話を振ってくる事がなく、とは言え別に無口と言うわけではないのだ。聞けばハキハキと答えてくれるし、前回の野菜の話のようにときどき我が強いなと感じる事さえある。

ただ、あくまでも会話になれば…という話。

僕も決して陽キャというわけでもないため、間を持たせるために無理に会話をしようとも思わないし、そもそも自己完結タイプなのだ。興味のある事以外あまり人に聞こうとも思えず…結果お互い積極的に話しかけないため車内には重苦しい空気が漂う日々…？

年末に一応、正式に役員になった。現社長は名実ともに会長へｗ

そして社長は義弟が継ぐということで、僕は…なんだ？肩書上は取締役なのだが、立ち位置が未だよくわからない。ただ一つ分かっている事はこれでいよいよ逃げられなくなった…なんて結婚した時点でわかりきっていた事なので今さらどうでもよいな。一族経営の一族に属する身として流れるままに進むのみ。それは今までもこれからも何ら変わらない。

ただ責任が増し、そして周囲から向けられる目線が少し厳しくなっただけだ。

その役員としての一発目の仕事がこの実習生の面倒を見る事だと思えば少しは気を遣わなきゃならないか。そう思い直した時、一体彼にどういう話題を振るべきなのか…

ちなみにパチンコはやらないそうだ。どころか嫌悪しているかのような節さえある。彼が実習に来てすぐの頃、社内の別チームの助っ人に行った際にあちらでは休憩時間ひたすらパチンコの話で盛り上がっていたのだが、帰りの車中で「皆さん、パチンコがお好きなんですね」という言葉の語尾にはしっかりと「かっこわらい」が付いていたのを僕は見逃さなかった。

では普段は何をしているのかと聞くと、ゲームやネットと。なるほど、見たまんまか。じゃあアニメも好きなんだろうなという120％の偏見を持って会話に臨むと、

しかし私も声優のイベントに行ったことのある身。覚悟を決めて少しばかり話してみるも、急に饒舌に色んな人物名を話し出す彼についていくことは出来なかった…キャラの話ならともかく、声優そのものの名前を固有名詞のように使われてもわからんて（；＾ω＾）

なんか書いてて思ったが、この男…自分の若いころに似てるのかもしれんｗ