4/15　　ジジババホイホイ

そら豆くんのベッドという絵本がある。

このバーコードハゲみたいなキャラがそら豆で、「さや」がベッドという事なんだろう。

実際、実物を見てもふかふかの綿に包まれているそら豆はなるほど確かにベッドで寝ている胎児のようにも映る。

うちのデブにゃんがこの絵本のシリーズが大好きでよく読んでやっているのだが、先日雨で暇だったのでそらまめ君のベッドを作ろう！という運びになった。しかし、作っているうちに強度を追い求めていくと段々別の形になって…

当人的には1人で籠もれるサイズなら何でも良かったのかもしれない。割と気に入ったらしく、それからはそら豆くんのベッドのようにこの中で寝るようになった。

…のだが、しばらくするといつの間にか魔改造が施されていて…

そういえば自分も昔、漫画喫茶のような部屋を作りたいと言っていたことを思い出す。そういう見方をすれば完全にソレだ、血は争えんな(；・∀・)

そんな似すぎて怖いデヴにゃんも気付けばもう年長さんだ。来年はもう小学校。そろそろランドセルを注文しておかねばならない時期である。

茶色ときたか。我が娘ながら良いセンスをしてやがる！

自分が子供の頃はまだ、ランドセルとは男は黒で女は赤が当たり前の時代であったが、昨今はもうなんでもアリらしく、水色だの白だの本当に自由になった。

それでも確固として根付く「男は、女はこうであるべき」みたいな思想…というより、かっこいい色を選ぶと青や黒で、かわいい色を選ぶと赤だピンクに行き着いてしまうのだろう。それはもうこの国で育った子供の宿命として、固定観念のようなものと仕方がないのかなと半ば諦め気味でいたのだが、ここでまさかの「茶色」という選択にお父ちゃん嬉しくなっちゃうぽよ。

ちなみに僕も、当時としては相当珍しい「紺」のランドセルを選択していた身。学年で何人もいなかったと思うが、なぜそうしたかは覚えていない。そのフロンティアスピリッツは脈々と受け継がれている・・・というわけではないが、既成の観念に捕らわれず自身の好みを優先する生き様に、やはり血は争えんなと思わされる今日このごろ。

さて、キャメルのランドセルを決めたまでは良かったが、そこからが衝撃的ジェネレーションギャップであった…

既に3店舗目。ようやく終わったと安堵していた我々に忍び寄る怪しい影。

当時がどうだったかわからない。しかしオプション品というものを初めて聞くといった風の我が父‥つまりおじいちゃんの反応を見るに、これら付属品はボクらの時代にはなかったものであろう。というか、自分のランドセルにこんなものがついていた覚えはない。

ランドセルのカバー、リコーダーや長物を入れる専用のサイドバック、防犯ブザー、反射材、背当てパッドにランドセルとお揃いの筆箱…etc　

ランドセルを買うなら当然これも買うよねという勢いで次々に商品が並べられていくではないか。

大体ランドセル選びってのはジジババのための入学祝いイベントというのが通例で、普段お小遣いなどをあげているだけのジジババが孫に直接ものを買い与える事が出来る数少ない機会であり、唯一無二の共同作業にして最大の思い出となりうる冥土の土産的な側面がある…とワシは思ってる。

そういう背景を知ってか知らずか、いや、もちろん知らないはずがないがｗ、店員さんはあれよあれよと「孫の前」でおじいちゃんに囁きかけ…

こんなの断れるはずがなかろう。勝ち確のセールスである。

家を建てるときにも似たような事を感じたものだが、一生に何度も経験することが無いイベントってのは最大の商機なのだな、と。そういう場面で提示される物・事は安く感じるというよりは、頻度が少ないからこそやらなければ、買わなければ損という思いが勝ってしまう。

ただまあ、今回のは誰も損していないというか、不満がある人がいないのがいいところだな。お祝いごとに携わる商売はこういうところが羨ましく思う。

今回既に自分が子供の頃になかったものだらけで驚かされたのだが、自分が孫にランドセルを買い与える頃にはどんなオプションがついて回るのやら…