1/23　　幻の役満

　女店員　「う～ん・・・　ちょっとごめんなさい・・」

そう言って長考に入った女性店員を見て俺は思った。

　(｀･ω･´)｡ｏO(・・・むむむ、まずいな・・)

それは店員の「あまり麻雀を知らない女の子」が、店の主任の代わりに一局代走（用事があって席を立ってる人の代わりに打つ事）をしていたときの事。あ、雀荘での話しです。

彼女の捨て牌を注意深く見てみると萬子や筒子のキー牌の早切りが目立つ。そして中盤過ぎだというのにも関わらず、未だ索子が1枚も切られていない事を見るからに、明らかに一色手狙いな感じが窺えるじゃないの・・。

　(｀･ω･´) ｡ｏO(・・・多面張でテンパったはいいが、当たり牌が
　　　　　　　　　　　　わからなくて迷ってるのだろうか？）

俺は現在トップと6800点差の２着の南3局の親。この親を流されるとチトきつい。まだテンパってないでくれ～と念を込めつつ彼女の次の動作を見守っていた。

が、その思いも虚しく・・程無くして、彼女は初めて索子を切り出し、リーチと発声した。横に曲がるは四索だ。

　　(｀･ω･´) ｡ｏO(・・・まじい。何とかしなきゃ)

そのリーチを受け、私は必死に何とかしようと試みた。そして見事索子が余らないよう頑張って使い切り、終盤ようやくテンパる事ができたわけだ。

　(｀･ω･´) .｡ｏO(・・・望みはテンパイ流局、
　　　　　　　　　　　頼むからツモらないでくれよぉ～・・)

しかし、ここで意外な事が起きる。

・・・バシッ！！！！

　(｀･ω･´) ！！！！！！

なんと現在トップ目の御方が何を考えてるのかわからないが、リーチに対しかなりキツイ八索を打って出たのだ。

　(｀･ω･´) .｡ｏO(・・・ヤツもテンパイか？しかし・・通るのか？)

固唾を呑んで見守る。

・・・すると、

　　女店員　　「・・・・・・・・・・・・・ロン」

　　(｀･ω･´) .｡ｏO(・・・よしっ、トップ目が落ちた！)

俺はトップ目がデカイ手（恐らく）に振り込んだのに喜んだ。が、次の瞬間開かれた彼女の手牌を見て言葉を失う事となる。

女店員は戸惑いながら手牌を倒した。

＊画像はイメージです（　＾ω＾）　

　
　(；｀･ω･´) 　「じゅ・・・純正九蓮！！！！！？？？」
　　
　　
なんと彼女の手牌は「和了したら死ぬ」とまで言われてる伝説の役満、純正九蓮宝灯だったのだ！→参照！！ちなみに私は年がら年中麻雀やってはや8年経ちますが、初めて見ました。

　「おおおーー」

卓上から喝采の声が漏れる。そりゃそうだ。それぐらい珍しい役なのだ。

　女店員　　「エヘヘ＾＾」

女店員もどこか誇らしそうだ。

　(；｀･ω･´)　「・・・・ 」

が・・・・・・、既にお気づきの方も多いと思われますが・・そう、これチョンボなんですよね（；＾ω＾）　

純正九蓮宝灯ってのは、その一色ならどの牌でも和了（アガリ）ができるというのが最大の特徴でありまして・・・　このお嬢さんはリーチ宣言牌で索子を切っているので・・必然、フリテンと言うわけでして・・　この素晴らしい役満がチョンボ扱いとなってしまうのです。実は長考してた時点で和がってたんですよ（1123445678999　ツモ1　って具合に）　かわいそうに・・

　(｀･ω･´) .｡ｏO(・・・が、しかしだ・・)

　女店員　　「エヘヘ＾＾」

　こ、こんな素晴らしい
　　　　笑顔を前にして・・・

　一体誰が

　　フ　リ　テ　ン　チ　ョ　ン　ボ　

　　だなんて言えるというのだろうか・・

　(｀･ω･´) 　「ここは九蓮に敬意を表して
　　　　　　　　　　32000払ったらどうでしょうか？」

空気の読めない私はこう言って、振った方に睨まれました。(そりゃそうだわなｗｗｗただ、それぐらいのモノだと思って頂きたい。事実、俺なら払ってもいい）もちろんただのチョンボ扱いで終わりです。世知辛い世の中や。

帰り際、女店員さんはまだ落ち込んでいた。

　女店員　　「あぁ・・・私のバカ～（＞＜；）」

それを見て、優しい紳士の私はこう告げる。

　(｀･ω･´) 　「俺なら自殺するね。
　　　　　　　　　今すぐ静岡駅行って飛び込むべきだよ！」

彼女は笑ってくれた。よかった、冗談の通じる人で。

　本日　+11.4ｋ　（楽シーサー推定④？）