12/6  麻雀界の改革現場レポート

また麻雀の対局を見に行って来ました。

神楽坂は「ばかんす」という雀荘で行われた『第35期最高位決定戦』。
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最高位戦日本麻雀プロ協会という、麻雀界三大派閥(?)の一角を担う団体の由緒正しい大会で御座います。僕の先輩に最高位戦に所属している麻雀プロの方がいたため、一緒についていく事に。

今回僕が行くことを決めたのはこの大会に面白い試みが行われたためでありました。

その「面白い試み」とは何か、まずはこの画像を見て頂きたい。
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これは僕が前回初めてプロの対局を見に行く事になった際の写真でありますが、注目すべきは観戦者の様子。皆、対局者を囲むようにして観戦しております。この方式は数十年前より、第一期最高位決定戦の頃から変わることの無い大会決勝お馴染みの風景なんだそうですが・・

 >間もなく、立会人が観戦者の方々に注意を呼び掛けました。

 > 「えー、間もなく対局が始まります。その前に今一度、皆様にお守りしていただ
きたい対局マナーというものを・・・・  えー、麻雀という競技は非常に繊細なもので・・・  後ろで見ている観戦者の表情一つで手牌の進行具合が筒抜け
になってしまう事もあり・・・ えー、対局中の移動は・・・・  物音もなるべく立てないよう、携帯電話はマナーモードでお願いします」

僕が前回見に行った際の記事からの引用ではあるが、そうなのだ。この観戦方式は以前より様々な問題点を抱えていた。

 ・観戦者のちょっとした仕草で対局者に対戦相手の手牌に関する「情報」が伝わってしまう事がある(例・観戦者Aの見ている対局者Bが役満を張ったとする。対局者以上に興奮し、身を乗り出して力を入れる観戦者A。その様子を見た対局者CがBを要注意する事に・・とか)

 ・観戦者は雑談が許されず、咳払い一つとっても最新の注意を払うことを強要されとても窮屈

 ・対局中の移動は極力禁止されているため、一人ないし二人までの手牌しか追う事ができない

 ・ある意味椅子とりゲームのように、よい観戦場所を取れなかった場合対局そのものが見えない事も

 ・基本的に立ち見なので結構疲れる

まだまだ細かい点を挙げればキリがないのだが、このように数多の問題点を抱えてきた観戦環境。僕は前回観戦に行った際に、連れて行ってくれた上司(麻雀プロ)にこのような質問を投げかけております。

 > 「テレビ対局のようにモニターとか使えばいいんじゃないっすかね?」

 > 「あれ、すっげぇ金かかるんだ(‘A`) 」

 > 「そうっすか(´・ω・`)」

さて、ここまで話せばもうわかる方もいるかもしれませんが・・・

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なんと今回、本当にモニターを導入したのです!!!

対局者一人に一台ずつ、そして真上からの河(ホー)の風景を写した計5台。こいつが対局室の真下の居酒屋を貸切りにして作られた「観戦室」に置かれまして…さながら、それは「THEわれめDEポン」に代表されるTV対局のようでございました。TV対局には当たり前のモニターも、通常の対局で設置されるのは初の試みなのです。

さらに今回はモニターだけでなく、解説者まで!!!(ちと小さいけど、下の写真の右端三名)

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どうやら決勝の様子をDVDに収め、それを発売することで機材・場所代その他経費を賄おうと最高位戦は考えているらしく(あくまで客観的な予想ですが)、そのための実況解説だったようなのですが、現役麻雀プロ二名と漫画「天牌」の原作者・来賀さんのユーモア溢れる解説を聞きながら四人の手牌を『同時に』追う事ができ、そして何よりそれらを座って見る事が出来る環境は想像以上に素晴らしいものでありました!!

 解説  「おっおっおーっ!!!???テ、テンパッったー!!!」
 観客  「うぉぉぉおおおお!!!!」

対局者の一人が国士(役満)をテンパッた際の事なんですが、実況の熱の篭った解説、大いに湧く観客席。まるでスポーツのようです。従来までの観戦環境ならば必至に息を押し殺し平常を装う罰ゲームのようなシーン。しかも観客の半分以上はこのテンパイを見ることすら叶わなかったわけなんですが、今回から始まった観戦室という試みによりその欠点がここまで熱く変貌したのです!!

 (声に出し意識を共有しあう事で生まれる熱!!これだ、プロの麻雀に足りなかったのは正にこれなんじゃないのか!?)

この瞬間、僕は今回の試みの成功を感じました。

が、面白かったのがこの後。すぐさま上の階からすっ飛んでくるスタッフ。

 スタッフ  「すいません、役満テンパイの瞬間下から地鳴りのような歓声が響いてきたという苦情が・・」
 解説  「わかりました。観客の皆さんに注意しておきます」
 スタッフ  「いえ、多分解説の皆様方のマイクの重低音かと・・・」
 解説  「(;^ω^)す、すんませーん」

たまたま解説席のそばで観戦していたため聞こえてきたのですが、初の試みという事でこんな面白いエピソードにも遭遇できました。まだまだ改良点は多々あるのでしょうが、今後この方式がポピュラーなものになっていく事を願うばかりです。

尚、DVDが売れると思うほど楽観的ではないのか、一応観戦費用として500円が徴収されましたがこれなら喜んで払えるレベル(基本は無料)。このように周辺環境から整えていく事で今まで以上に大会観戦が親しみやすくなり、結果プロ麻雀の発展に繋がってくれれば言う事はありません。無論、本業である麻雀で魅せて頂く事が一番なのですが、今回の大会はそんな心配が杞憂であったと思わされるぐらい熱く、そして面白い対局であった事をここに記しておきましょう。

DVDが5000円だかすると言ってたので買うのは厳しいかと思いますが、ぜひTUTAYA等レンタルビデオ店で見かけるような事があったら際には手に取ってみてくださいね^^果たして店頭に並ぶ事になるのかはわかりませんが(笑)

第35期最高位を獲得した村上淳選手、おめでとうございました!!

コメント

  1. つる より:

    初米どす。
    スロと麻雀と妄想(お笑い)と福本マンガが好きで、義務ブログ的に読ませて貰ってますw
    ストーリーテラー(展開重視)でオチに全精力を尽くす海さんも楽しめた大会
    国士の行方も優勝者の行方も気になるので5000円は高い気がしますが購入しましょう。
    ん?村上選手おめでとうございます?
    100円レンタル待ち確定

  2. パチエル より:

    最高位もMONDO21のリーグ戦みたく、
    どっかのテレビ局と契約できればいいのにねー。
    最高位戦のルールがどこか古臭い感じがするんで、
    テレビ向けじゃないって気もするんですけど・・・
    飯田さんとか有名ドコもいるんだから、プロモーション次第でなんとかなるんじゃ・・・

  3. 椰子 より:

    昔日本プロ麻雀協会に所属してた友達は麻雀プロが囲碁・将棋棋士のように社会的地位がない事を嘆いてました。
    まあ、麻雀は囲碁・将棋に比べて運の要素が強く社会的にも良い印象を持たれていないので仕方がないのかもしれませんが。
    先日の合コンは特にお持ち帰りしたりする事もなく連絡先すら聞けず終わりました。そして今日になって昨日開催された同窓会で昔からかなりの期間片思いしていた子が子供連れで参加してたという情報を知り死にたくなりましたw

  4. 小島 より:

    DVD発売するってのに優勝者と見所であろう
    国士テンパイのネタバレしちゃうumiさんは恐ろしいですなぁ。
    まぁ、天鳳関連のツイッターで知ってましたけど。
    確か2時間半の大熱戦!とか書いてあったんですけど
    半荘1回でそんなにかかったんですか?

  5. kenji より:

    こっちでは初コメです よろしくお願いします
    まぁ同じ建物でやるのは
    結構無理がありますねw
    村上プロ やりましたねぇ
    これでキンマでの扱いも
    良くなるのではwww

  6. kenji より:

    タブブラウザ開いてて
    同じ様にとこがありコメント間違えましたw
    ふぅ…

  7. より:

    頭髪に対する気遣いに少し噴いた

  8. umi より:

    >>つるさん
    初めまして!大会は本当に面白かったですよー!とにかく重い、自分達が打ってる麻雀とは別物ですね、あれは!!展開も良い方(?)に作用して、お金が取れるレベルだと感じました。100円と言わずにせめて新作扱いから外されたら借りてくださいな(><)
    >>パチエルさん
    古臭いですかねー?プロだからこそあれぐらいのルールでやって欲しいと僕は感じますよ('A`) テレビはどうでしょうね。若手の方が奮闘しているとは聞いておりますが、まだまだ先は長いのでしょう。。 あっ、このまま村上プロが爆岡みたいになったらいいんじゃないっすかね(笑)やはりカリスマの出現が必要かと!!
    ・・・でも、現在三冠でも凄いことなのに全然騒がれてませんもんねー(´・ω・`)これが現実か・・
    >>椰子さん
    麻雀界は常に囲碁・将棋にコンプレックス抱えてるような感じありますよね。でもそもそも比べる事事態ナンセンスなんじゃないかなと最近思い始めてます。 同じ土台で考える事に無理があるんじゃないかなーって('A`)
    >して今日になって昨日開催された同窓会で昔からかなりの期間片思いしていた子が子供連れで参加してたという情報を知り死にたくなりましたw
    合コンはともかく、これ、知らされてなかったって事ですかね^^;??だとしたら、子供よりそっちの方が・・・・・・(´;ω;`)ブワッ
    >>小島さん
    勝者は迂闊でしたw けど、ここは締めにこう書くべきなんじゃないかな?・・かな?
    国士テンパイは許してくださいよwむしろサイドストーリーも絡めたいい宣伝じゃないっすかw(;^ω^)
    >確か2時間半の大熱戦!とか書いてあったんですけど半荘1回でそんなにかかったんですか?
    最初の半荘が2時間半でしたね。流局が滅茶苦茶多かったのと、カメラに向けていちいちツモ牌を手牌の上に置く(割れぽんのアレ)という動作が原因だったのでしょう。。夜勤明けで眠くて仕方がありませんでしたよw
    >>kenjiさん
    よくわからんが、最高位決定戦絡みのとこにコメを書こうとしたんだね。変な事書いてなくてよかったですねw
    >>ピさん
    そこに気付くとはやはり天才か・・・

  9. 椰子 より:

    同窓会はお知らせのハガキがきてたんですけどスルーして一日スロット打ってましたw
    行けばその好きだった子に久々に会える可能性があるのはわかってたんですが、5年近く連絡とってなかったんで結婚してるのか未婚なのかが不明だったもので・・・
    結果は僕が想像していた最悪のものとなったわけですが。もし顔合わせてたらどんな顔すればいいのかわからない(´;ω;`)

  10. umi より:

    シンジ 「・・・・・」

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