8/22  ツレが欝になりまして

幸か不幸か、これまで僕は「人」で苦労してきた事がほとんど無かった。無論、進んで人と関わらないような生き方をしてきた副産物とも言えなくはないが、それにしても僕はこれを自分の最大の天分と思うぐらいに人には恵まれてきたと思っている。また、例えそれが単に僕の思い込みだったとしてもだ、そう思える今日の性質に至れた事はやはり幸運な事なのだろう。

 「どした?なんか最近鬱病患者みたいな目してるけん?」
 「…そう?実はさぁ…」

だから、友人が対人関係で悩んでいると聞いたときは驚いた。彼は麻雀繋がりで出来た数少ない友人の一人で、都内の別の雀荘に勤務をしている同年代の男性なのだが、しかし彼の雀荘でそんな事が起こり得るのかと。僕は彼の店に何度か遊びに行っているが、その手の人がいる事に気付かなかったし、また、彼もこれまで一度もそんな素振りを見せなかった。それがどうしてに急にこんな事を言い出したのか、そして聞けば対象の人物とは僕の知ってる人ではないか。

 「で、誰さ?」
 「…○○さんなんだけど」
 「おお、○○さん!?」

○○さんは、僕らより三つ年上の麻雀プロだ。短い期間だが、過去一緒に働いた事もある人物で僕とも面識がある。確かに少し熱くなりやすい性質というのは人づてに聞いたことがあったが、しかし人を鬱病にする程のフォースを備えている様には見えなかった。少なくとも僕は今まで一度だって彼…B君としよう、B君と同じような感情を○○さんに抱いた事は無い。

 「なんかB君にだけやたら厳しく当たるらしいね」
 「そうなんすか?」

同じ団体に所属する麻雀プロにそれとなく話を聞いてみるとこのような解答。うーん。B君のお店に遊びに言った際に何か説教じみた事をしてるのは何度か見かけた事があるが、あれは毎度の事だったのか。

 (それにしても気に病む程の事には見えなかったが…)

例えば僕がB君の立場だったとして感じ方は変わるものだろうか。僕が○○さんと一緒に働いていた時はそういう風に感じなかったが、B君だけ特別だというのは少し引っかかる。

 「○○さんはさ、Bが麻雀プロだから厳しく当たるのかもな。ほら、俺はトーシロだし」
 「うーん、でも同じ店に後輩プロいるけどそいつにはそんな事ないよ」
 「じゃ、じゃあBの事が好きだからこそ…とか?ほら、あの人体育会系だし、真の後輩と認めたからこそ、辛く当たる…みたいな」
 「いやぁ…単に俺が気に入らないだけじゃないかな」
 「ふ~む」

B君は確かに、色んな人に色んな事を注意される。動作や態度、僕にはそこまで気にならないが、まあ上の人から見るのとでは感じ方も違うからなぁ。だけど、業務に差し障る以外の事でも○○さんからは責められるそうなので、そこまで来ると最早捨て置ける話ではない。
 
 「最近あの人の顔見ると胃がチリチリなってさ…」
 「そこまで深刻なのか」
 「うん。近々辞めるかもしんない。一般社会ならともかくさ、ここ、雀荘だよ?ここまで心労抱えてまで雀荘で働きたくないもん」
 「一理あるな」

それにしても、誰かのせいで誰かが去らねばならないという幕引きは許しがたい。これは何もB君が僕の友人だからという理由ではなく、昨今話題のイジメ問題にも通ずる。とにかく僕は泣き寝入りというか理不尽な事全般が許せない性質なのだ。聞けばB君、もし退職するにあたっても、今後のプロ活動の事も考え波風立たないよう一身上の都合で辞める事にするらしいし…

 「そんな馬鹿な話があるか!どうしてやられた側が泣き寝入りしなきゃならないんだ!!」
 「そうは言っても、ねぇ」
 「そこまでいったら…戦争だろうがッ…!!」

僕はどうせ辞めるなら綺麗に精算しろと言ってきかないのだが、それも当事者じゃない故の無責任な発言なのだろうか。

僕はよく人から「うみ君は物事をハッキリ言う人だねぇ」と言われる。無論半分以上は皮肉混じりなのだろうが、考えてみれば僕が人間関係に恵まれていると思っているのは、この僕の気質により嫌いな人と一切付き合わないスタンスを取っているからこそ得た…感じた結果なのかもしれない。

それは果たして僕にとっての幸か、不幸か。

麻雀地獄
堕落blog録

コメント

  1. kenji より:

    言いにくいことずばっと言いますよね…
    あー…社長の飛行機落ちないかなぁ…

  2. 椰子 より:

    10年近い会社生活でいろんな部署を転々としましたが、反りが合わない先輩や上司はどこにでもいます。
    もしそういった存在にぶち当たった時に、「お前に好かれたくて生きてるんじゃねーよ」って感じで割り切れるといいんですけどね・・・。
    僕の場合一番キツかったのは大阪の営業部にいた時、接待やら社内の飲み会の付き合いに身も心も疲れてしまい夜眠れなくなった事かな・・・。
    結局鬱状態だと医者に診断され2ヶ月休職する事になり職場も異動、同時に定期的にカウンセリングを受け薬を服用するようになりましたが精神的に落ち着くまでに6年近くかかりました。
    まあ今では大分吹っ切れてなかなか楽しい人生を送ってると思ってますけどw
    長文失礼しました。

  3. u より:

    鬱になるような人付き合いをする必要がなければ、それに越したことないと思いますねー。

  4. あおめがね より:

    合わない相手とは付き合わないのが一番ですけど得てして関係切れなかったりするんですよね。
    バサっと切れるのは羨ましいです。

  5. パチエル より:

    僕は会社でも、割と人間関係は良好なんですが、やっぱり2~3人は付き合うのが難しい人がいますね。。
    色んな人がいるんで仕方ないですし、解決する方法は人類保管計画の遂行しか無いのでわ・・・

  6. umi より:

    >>kenjiさん
    これでも俺が言う時っていい加減我慢ならなくなったときなんだよね^^;若しくは悪い事を言ったと認識してない場合もあるからその場合はスマンね。
    >>椰子さん
    椰子さんは欝病経験者だったのですか。意外だがや。しかし欝って快方に向かうまで六年もかかるんですね。個人差はあるでしょうが、やはりこれが他人との兼ね合いで罹る病気としては重過ぎるなぁ・・・
    >>uさん
    それが幸だとしても、そういうのを避けられる環境に甘えてきた事が今後どう圧し掛かってくるかですよねぇ。もはや今更耐えられる自身がないぽ^^;。
    >>あおめがねさん
    関係切れない人ももちろんいますけどねー。基本責任の無い世界で生きてきたのでそういう甘さゆえのわがままとも言えなくはありません。一般社会に生きていない証明って感じがする('A`)
    >>パチエルさん
    うーん、会社内での人間関係だと個人的感情を抑えるしかないしキツイですよね。いつか僕にもそんな時が来るのだろうか。
    人類保管計画ってなんかすっごい久々に聞いた単語だなぁw思えば今の新エヴァって全くその話題が上がってない気がする

  7. 椰子 より:

    ご友人の問題がなんとか解決するといいですね。
    当事者同士で話し合っても解決するのはかなり難しいと思うので、第三者(その先輩より立場が上の人)に介入してもらうか僕みたいにカウンセラーや親しい友人にひたすら話を聞いてもらうのがいいと思います。
    まあ、あまりオススメはできませんがその先輩に自分に噛み付いたら面倒だと思わせるために理不尽な事を言われたら怒鳴り返す、胸ぐらを掴むくらいはしてもいいと思いますが・・・。
    僕は営業から異動した先にも苦手な先輩がいて、ネチネチ嫌味を言われたり(僕にも否がある場合もありましたけど)したんですが,
    一度「やる気あんの?」って言われた時ブチっときて「やる気なんかねーよ!」って怒鳴った事があります(;´∀`)

  8. umi より:

    な、なんか親身にアドバイスしてくれるのは有り難いんですが…そんな深刻にお考えなさらず…(;^ω^)
    どうせなるようにしかならないんだからの精神で。

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