1/29　　天才美少女トレーダー現る

少し前から妻がやたらと投資の話をしてくる。積み立てＮＩＳＡがどうこう言ってる内はまだよかったのだが、株にＦＸ、果ては仮想通貨まで･･･

　（なんだこいつ？インベスターＺでも読んだのか？）

別に投資が悪い事とは言わないし、貯金しているだけでは勿体ないという考え方もわかる。しかしだ、それは元来投資に明るい我々パチプ側の人間の考え方であるはずで、妻はもっと堅実な歩き方を好んでいたはずではないのか？そこらへん、旦那の選び方を見ればよくわか

････････････。

まあどういう心境の変化かは知らんが、妻の場合言い出した時点でスデに行動は終わっているのだッ！

もう口座開設しちゃった☆

ま、まあほどほどにな･･･

資金は「初めは」自分の貯金らしい。行く行くは家の貯金になるという事なんだろうか…？まあ妻の事だからアホみたいに突っ込みはすまい･･･と思いつつ、気付いたところで終わってるというのがよく聞くパターンなんだよなｗ

とりあえず絶対条件として信用取引は禁止というルールだけ決めておく。売りが出来ないデメリットよりも、気付いたら破産のリスクの方を避けたい。

　「ねーねー、私も株やりたいんだけどー！」
　「！？」

そして話は意外な方向へと波及する。なんと娘一号も株取引をやりたいと言い出すではないか。

　「興味あるの？」
　「うん！授業で少しやってさ、面白そうだなって」
　「面白そうって…」

高校一年のときにこんな事が面白そうなんて思ったかな？僕はその頃覚えたての麻雀に猿のようにハマっていたが、なんたる差であろうか。

　「とりあえずしばらくは買ったつもりで株価眺めてみたら？」
　「もうやってるよ。デモトレードっていうんだっけ？吉野家買ったけどずーっと上がってる(・∀・)」
　「なんで吉野家･･･」
　「えー？だって飲食って上がりそうじゃん」
　「このご時世にかｗ？」

･･･と、笑ったが現実に吉野家は上がっている。そもそも僕も株はだいぶ前からやっているが、正しく「やっている」だけで全く勝てていない。というか眺めてるばかりでほとんど勝ってない…否、買ってない。

もはや「やっている」というのは塩漬け株を保管しているだけという体たらくで、娘や妻にどうこう言えるレベルでもないのだ…
　
　（それにしても今から娘に株なぞやらせていいものか）

別にやるのは構わないとして、ではどれぐらいの金額でやらせていいものか。デモトレードと違って自分の身銭を切る事で得るものは大いにあるだろう。ミニ株から始めるという手もあるし、とりあえず始めてみる事自体に特に反対はしないのだが…

　「ちなみに、口座開設したらまた飲食系買うつもり？」
　「んー、今はツインバードってとこが気になってるかな」
　「ツインバード？何の会社？」
　「家電とか。ほら、今寒波が来てるじゃん？ヒーターとか絶対売れるでしょ」
　「うーん･･･着眼点は悪くはないが、今からじゃ遅すぎないｗ？」

　「えー？そうなの」
　「そう思っておいた方がいいという話。どうしてもって言うなら試してみるか？」
　「え？買ってくれるの！？」
　「いや、俺が胴をやってやるからさ、買ったつもりで実際の売買金額をやりとりしよう。100株からじゃなくていいよ、10株でも1株分でも」
　「それって100株買って100円下がったらうみに1万円払うって事？」
　「ああ、100円上がったら一万円やるよ。どうする？」
　「えーーー・・・・」

1788円→2195円

宣言を受けた翌々日から、家電メーカーとしてではなくコロナワクチン用の小型冷凍庫を扱う「テーマ株」として話題になって爆上げを始めたツインバード工業ｗ予想だにしないところから･･･いや、上手い人ってのはこれを予想してカウンターが打てるんだろうが、お生憎様！オデにそんな能力は無い。

　（それにしたってどうして毎回僕の買う銘柄は下がって売る銘柄は上がるのかは不思議ではあるが（；＾ω＾）…）

丁半博打にしたってここまで外さねえよってレベルだぞｗ果たして娘にセンスがあったのか、相変わらず僕に死ぬほどギャンブル運が無いだけなのか…