12/24  茨の私道を往く

ついに新居の本契約を交わす事とした。トータルさんぜんさんびゃくまん程だが、土地はすでにあるため上物だけと考えるとマトモにやってたら五千万ぐらいの豪邸である^^;しかも平屋なんだぜ・・・ 

しかし月々の支払額で考えると今より安くなるというのだから不思議なものだ。相応のリスクはあるものの、得るものだって大きい。損得で考えるのもまた違う気がするけれど、願わくば良い選択であって欲しいものだ。

さてウチの話はまたの機会に語るとして、実は最近弟も家を建てると言い出した。このあいだ式を挙げたばかりの出来のいい方の弟。

 「四千五百万ぐらいで考えてるんだけど~」
 「おうおうおう!?」

一体どんな豪邸を建てるつもりだと言おうと思ったが、土地から探せばこれぐらいはするのかもしれない…。そもそも弟の探している土地が少し特殊というか条件付きで、

 ・災害に強い。様々な被災想定区域を避けている事
 ・見晴らしが良い。水害も避ける意味で高台希望
 ・徒歩圏内に駅がある。妻の職場が近いと尚良し

こんなん市内で思いつくの1つしかないんだけんw

だよねーw

なるほど、こういう条件であれば予算が高いのも致し方ないか。実際弟夫婦はうちより世帯収入が高く、恐らく貯金もまあまあある。そしてまだ子供もいないためある程度の無茶は利くのだろう。

二ヶ月ほど週末のたびに土地探しをしていたらしいがようやくこれは!?という場所を見つけたと連絡が来たのは先日のこと。手前味噌ながらここ一年ほど家の事ばかり調べていたためアドバイス出来る事もあろうと(妻がw)、一応見せてみろと言っておいたのだが・・・

 「どうかな?」
 「え゛・・・」

土地情報を見せてもらうと・・・あの場所でこの面積での値段!?と驚きが先に来るほどで、即ちよくよく見ればUMmmmmと唸ってしまう何とも言えない絶妙な条件の数々。

まず気になったのが「私道」である。これは最近うちも水道管で何度も話題にしているが、それでもウチの場合はお隣さんとウチしか使わない1on1の対等な条件のためそこまでややこしい方ではないわけで。

しかし弟の見つけてきた土地はなななんと!40mほどの私道全ての権利が購入する土地に付随するものであった。そしてそこを利用しないと自分の敷地に入れない世帯が2つか3つ・・・だけでなく、アパートまで私道利用者に含まれているというのだからちょっと待てよと。

その40mほどの私道の一番奥に位置するのが弟の土地なのだが、もはや私道というより公道と言って差し支えない位置指定道路を有する困った案件なのである。

 「これはまた面倒くさそうな・・・」
 「なんで?一応自分ちに権利があるから何かあっても気を使う必要なさそうでいいじゃん」
 「でも実際何かあっても使うなとは言えないし、かと言って使用料も取れないでしょ。そのくせ整備の責任があってかつトラブルがあった際の対応も迫られて・・・あー、考えるだけで面倒臭い場所だ」
 「そんなもんなの?」
 「そんなもんじゃね」

とまあ、これは最近私道のややこしさを感じた僕の感想であって、僕と同じ感覚で育ってきている弟だって当然その経験がなければ問題に感じない点であろう。一年前の僕がそうだったように。

 「まあそれは一旦置いといて・・・崖だけど地盤とか大丈夫かな?」

次に気になったのが・・・高台に位置するこの土地。崖に面していて地盤が心配であるという部分。

 「一応地盤改良の必要があるらしいのは了解してるよ、150万ぐらい見ておくつもり」
 「結構すんな~、でも果たしてそれだけで済むかね」
 「!?」

気になり後日妻と一緒に現地視察の際に撮ってきたのだが、崖に面しているということは即ちこのような擁壁が必要になるわけだなワトスン君・・・
 

擁壁(ようへき)は、土壌の安息角を超える大きな高低差を地面に設けたいときに、土壌の横圧に抗して斜面の崩壊を防ぐために設計・構築される壁状の構造物である。

つまるところ、斜面の補強である。

当然建築物なのでこの擁壁にも耐用年数というものがあって、大体50年ぐらいだろうか。この土地の登記簿を見てみると昭和四十年に宅地になっているそうなので、逆算すればそろそろ改築の頃合じゃないのかしら。

 「そうなんだ。でも見晴らしを考えると擁壁は避けられないしな~」
 「なんだかんだで買う気満々やね君」

どうも弟はこの土地が大層気に入っている様子。

無理も無いか、二ヶ月ずーっと空振り続きでようやくそれらしい場所にめぐり合えたんだから必要以上に愛着が湧くのもわかる・・・が、逆にいうとまだ二ヶ月程度とも言えるべ?

 (ウチは半年以上打ち合わせを重ねた業者を切ったぞw)

ウン千万という買い物なのだ。石橋を鉄骨で固めるぐらいがいいと思うが…そう考えると初めから土地が決まっていた僕等は選択肢が減っていた分建物に情熱を傾けられて良かったのだと思う。

実際弟達はこの後土地を考慮した建物のプランを練って行くわけで、例えばこの土地が駄目だったらまた一から・・・と考えると確かに辟易とする気持ちもわからんでもない。

 「ごらんよデブにゃん。あれが富士山だよ、しぞ~かの唯一の自慢だよ」
 「ぶじー!」

ただ自分も行ってみた感想として、実際男心のくすぐられる場所ではあった。二階に富士に向けた見晴らしの良いリビングを作って・・・とか、私道の権利を持っている事も周辺との力関係に大いに役立つ部分もありそうだし。

だが妻は自分なら絶対選ばないというし、すると僕の意見も通らなかっただろうから今世における僕には縁の無かった土地・・・それを弟が購入するってちょっと面白いな。

とは言え相当厄介な土地であるという認識はあるので、男としては賛成でも、兄としてはすこし考え直してみてはどうか?と伝えてみたものの、結局弟はこの土地で進める事を決意したようだ。

もはや止まれぬ!

いや、止まれるだろw

さてさて、どんなトラブルに見舞われるのやら。

 

コメント

  1. ヨシホイ より:

    長い長い道が今まさに始まろうとしているのですね!僕はやっと三分の一まで来ました、が残高見るとホントにあと三分の二で終わんの?ってくらい減ってない・・・金利って恐い、銀行って頭いいなぁとしみじみ思いますわ金利って今新規で借りるとどの程度なんでしょうか?0.5とか?
    僕の時は1.3ぐらいがまあ安いって感じだったなあ数年後交渉して半分近く下げさせたけど。金利交渉の時は借り換えをチラつかせるのが一番早いですよ元が安ければ余り効果は無いですが

    ウチ辺りの富士山はリアルに画像の5~6倍ですからどこに家建てても富士山見えますよwまさにマウント富士って言うかこれしかマウントとれないっすからねw
    まぁ噴火したら確実に私共地元民は終わりですが!

  2. umi より:

    うちは変動で0.6になりました。ネットバンクとかだともう少し低くなるようですね。今回は借り換えをチラつかせたわけじゃないんですがw、会社で使ってるメインバンクだったのもあり信頼度の兼ね合いでこちらを選びました。

    10年後にどれだけ繰り越し返済かましていけるかが勝負っすね!

    確かにそちらの方は僕ら以上に富士山にありがたみが薄いんでしょうね~w噴火したら地元民のみならず、大体終わりなので気にせずいきましょう♪

  3. mh より:

    フラット35sのワイ。金利1.11%(スタートから10年は0.86%)低みの見物
    12月の金利が1.22%まで上がってきててほくそ笑む。

  4. umi より:

    僕はピンと来なかったんすけど、固定で1.1、さらに10年0.86って相当安いみたいっすね、妻が羨ましがってました。変動のいいとこ取りで対抗できたらいいなぁw

  5. mh より:

    固定で1番の低金利更新したタイミングで入れたみたいですw
    金利固定は計算しやすいので良いですね。10年後に全然金利上がらんやん!ってなったら変動に移せば良いかなと。
    ただ変動でUFJあたりの団信なら、かなり審査が甘い?(たとえば脳梗塞なら診断付けばOK、心筋梗塞なら入院になればOK)らしいので、フラット35の団信の厳しさを考えれば、何かあった時の安心感はダンチみたいですよ。まあ何かあってみないと一概には言えない気もしますがw

タイトルとURLをコピーしました