5/8  子育てハゲ

ほぼ引き篭もりのようなGWであった。二号を家から出せないので遠出など夢のまた夢で、妻もまだ本調子ではないので家を空けるわけにもいかず…(と言いつつ5/5被害者の会w)。やれる事なぞインターネットサーフィンか読書しかなく、そんなわけでついに「岳飛伝」を読み終えるに至った次第。

水滸伝から続くシリーズは全45巻に及び、読み始めたのが2016年の年末なので、およそ一年半ほど読み続けてきた事になる。

 (ようやく他の本にいけるw)

面白いのだが惰性で読んでた面もあって、ようやく開放されたという思いがある。史実というか、原作のある水滸伝の後は特に、半分以上が北方謙三オリジナルなので必然オリジナルキャラクターだらけで登場人物に対する熱が薄まったというのもあるのだろう。

 (ところで…)

三国志もそうなんだけど、とある有力武将が一人いるだけで数倍の軍勢に対峙出来るという描写が度々出てくる。例えば九紋竜の率いる赤騎兵2千が、宋の童貫軍2万を軽々断ち割るという具合に、調練の末の「精強」という言葉で梁山泊軍は寡兵を物ともせずに闘い抜くのだが…

 (三国無双の見すぎじゃねーのか(;^ω^)?)

いや、フィクションなんだからそれぐらい派手でもいいんだが、三国志では張飛やら呂布がやはり好き放題やっていたよな。まさしく一騎当千を地で行く武力なのだが、現実でこんな事あるのだろうか。それとも本当にそういう事があったからこそこんなシーンが方々で描かれるのか。

そして軍での行為というならともかく、仕舞いにはたった一人で数百人を切り伏せるなんて描写も出てくるのだが、鉄棒の一振りで4~5人薙ぎ倒すと言われても正直ピンとこない。

慶次やキングダムなど戦ものではそういう描写は度々見かけるが、実際どんなものなのだろう。諸葛亮のような軍師ならともかく、シモ・ヘイヘのようなスナイパーがいたならともかく、剣やら戟やらのぶつかり合いの原始的な争いの時代背景で、有力な将軍一人でそこまで戦力が変わるのかというのは常々疑問に思いながら読み終えたのであった…
 
 (ま、面白ければいいんだが)
 
 

剣と言えば、岳飛伝を読み終えたものの図書館が閉まっているため、しゃーなしに漫画を借りに行く事にする。新作や前から読んでみたかったのを何個か見繕って、と…

まずは定番?

シグルイ 全15巻 完結セット (チャンピオンREDコミックス)

これは今さら僕が説明する必要が無いツウの間では知られている名作?なのかな。なんか所々で名前を見たような気がしてて、しかし縁が無かったのかこれまで目についた事がなかったのだが、たまたまいつもいかない方のTUTAYAに置いてあったので試しに一巻だけ借りてみたら…すぐに残りの全巻を借りに行く羽目になったw 

喧嘩家業とか修羅の門とか、格闘モノが好きな人ならまずハマるだろう。最初から最後までしっかり計算されたギャグパートのない喧嘩家業という感じ。

 (むしろどうして今まで薦められなかったか不思議なぐらいだ)

そしてこちらは偶然見つけたのだが…

押切蓮介
ぎゃんぷりん(1) (アクションコミックス)

去年ぐらいに出てたらしいが、初めて知った。たまたまハイスコアガールを探す最中見つけて手にとってみたのだが、題材が題材だけに借りないわけにはいかなかった。

というのも…

ご覧のとおりの内容であるw

押切さんは溝の口が地元らしく、度々作品内に出てくる。僕も結婚前まで溝の口のすぐ傍の登戸という土地に住んでいて、溝の口で打ってる事も多かった。そういうわけでこの作者には妙な親しみを覚えてしまう。恐らくだがこの漫画も溝の口のボッタホールの数々で実際に作者が体験し感じた事をそのまま書いているんじゃないだろうか(押切さんがパチやるかは知らんがw)。それぐらい、言うなればパチンカスにしか書けない濃さ…というか、「あるあるw」があるアル。

ちなみにここから試し読みが出来るそうなので、興味のある方は是非w

そしてもう一つ。

上京アフロ田中全10巻 完結セット (ビッグコミックス)

スピリッツでずーっと連載しているアフロ田中。いつのまにか読むようになっていたのだが、実は結構長いシリーズものだと最近知ったw 多分僕が読み始めたのが「さすらいアフロ」シリーズからで、その前に「高校アフロ」「中退アフロ」「上京アフロ」編があるらしく、今連載中の「しあわせアフロ」もついこないだ終わったばかりで、GW明けからは新章がスタートするそうな。

これまで僕はこの漫画は毒にも薬にもならないような、若者特有のあるあるを詰め込んだ教訓系ギャグ漫画だと思っていたのだが…いざ初めから読むと周辺キャラ達にもしっかりドラマがあって、彼らの高校生からの成長を見届けていると何か本当にそこらへんにいそうな人の人生を切り取ったノンフィクション漫画のようにさえ思えてくる。つまり、親近感しかない。

そしてどうして今さらアフロ田中を見直し始めたかと言えば、

実は昔こんな事をコメ蘭で言われてて、ずっと心に引っかかっていた。

このとき(2013年ごろ)僕はアフロ田中を読んでいたハズなのだが、当時はこのコメントにピンと来なかった。だが、今回ふと借りて読んでみると…あー、、、

 (メンドクサイというか妙に行動的というか、周りの人に教えて貰った事にすぐ影響受ける様とか些細なことに感じ入る罪悪感だらけの小心者っぷりとか…)

ちょっとびっくりするぐらい思考が似通っているのだ!
 

例を出そう。

主人公田中が寮で同室の男と打ち解けられなくて困っているシーン。当たり障りのない会話を繰り返しても一向に縮まらない距離に対し田中は心の中でこう呟くのだ…

さみしいじゃないか、高橋くん…
昨日はどんなオナニーをしたんだい?高橋くん…
話し合おうじゃないか!高橋くん…!!

これって昔、僕が雀荘で働いてる時に入ってきた新人に対して

純朴そうなその青年は、見た目通りおとなしい。

というか、自己主張が無さ過ぎて少し不安にもなる。うちの店にはもう一人彼と同い年の従業員がいるのだが、思えばやはりその子もそういう風に見える。違うのはふてぶてしさぐらいで、何と言うか、両者に共通しているのが「覇気」の無さというか、世代なのだろうか?しらけ世代なんて言葉もあったが、何か得体の知れない怖さのような物をときに感じてしまうこともある。

それは「何を考えているかわからない」という所に因をなしているのだろうか。

例えば、

 「僕はスク水セーラーが好きなんです!」

とか、

 「実は自分、子供がいるんです…」

とか、そういう話のとっかかりでもあれば人物像が想像しやすい。

*2013年6月4日の記事より抜粋

こんな風に書いているのだが、これは主義性癖をさらけ出して分かり合おうよ!という田中の思考そのものである。

それからどんな因果か、田中の仕事はトンネル掘りであるw

トンネル掘りといえば、昔プラプラしていたときに熊本でいきなり飲みに連れてってくれたアサクラさん(実名)が僕に言った言葉が嫌でも思い出される(ダラブロ検定準1級レベル)。

が、ちょっと驚いたのがこの会話。

 オッサン 「じゃあ何かやりたい事っちゅーのはあるんか?」

 うみ  「そうですねぇ、字を書く仕事がしたいです^^」

 オッサン 「ほーかほーか。^^ 活字も形が残るもんだしエエと
      思うでぇ。でもなぁ、アンタは静岡に帰ったら

      トンネル掘りをやるべきやね

        /\___/ヽ        
       / ::::::::::::::::\ 
    . |    ,,-‐‐   ‐‐-、 .:::| 
     | 、_(o)_,:  _(o)_,:::|      
    . |     ::<      .::|
      \   /( [三] )ヽ ::/
       / `ー‐–‐‐―´ \

*2007年6月の記事より

 (う~ん、なにこの符号w(;^ω^))

他にも挙げたらキリがないぐらい自分でも驚くほど似たような事をしていて考えていて、笑ってしまうのが僕だけじゃなく僕に対する周辺の行動まで似ているという点。のっぽさんがコメントしたように、先輩諸兄が僕に物事を教える際のやりとりもそうだし、今の妻だってそうだ。

これは旅行に行くとなった際、そういう風に誘導した田中の彼女が「乗り気じゃないけど一応調べてみたよー」と送ってきたメールである。僕は妻のこのような誘導&結論ありきの選択を過去に何度も見ていてこのシーンでは爆笑してしまったw

のっぽさんが僕のブログを読んでこの漫画を連想したというのがとてもよくわかる。

ただ、これは何も僕が特別似ているというわけじゃなく、若者もといバカ者がみんな通るテンプレ的思考なんだろう。そういうコンセプトのハズだ。

 (俺って自分が思っている以上に一般的な思考の持ち主だったのか)

よく周りからは変わっているとかズレてるとか言われ続けてきたのだが、実は僕らこそがマジョリティだったのかもしれない。

そしてその田中的思考を今は「あー、俺もそんな時期があったなァ」と遠い目で思う辺り、もう自分も若者でありバカ者ではなくなったのかな~…なんて。

と思っていたら、アフロ田中の新シリーズは「結婚アフロ」だそうだw

結婚生活をして多分子供も生まれるのだろうが、そこでやっぱり田中は僕と似た様な事を思い、感じ、そしてやらかしてしまうのがありありと想像できるw逆にこれを読んでてこのブログを思い返す人もきっと出てくるんじゃないだろうかというレベルで…

今後唯一田中が体験しそうにないのがハゲる事ぐらいなんじゃないかな…「あるある系」としては是非その様を読んでみたい気もするが、それだとタイトル変わっちゃうもんな(;^ω^)

コメント

  1. ヨシホイ より:

    試し読み見ましたがぎゃんぷりん面白そうですね!あるある系はわかってしまうとハマりますからねw
    キングダム等無双系の名アリ武将の膂力は異常w雑兵共の意味wwってなりますよねwで、疲れてきたりすると雑兵の矢とかが致命傷になるのが笑うキングダム大好きですけどね!

    >(俺って自分が思っている以上に一般的な思考の持ち主だったのか)
    あくまで個人的な見解ですが兄さんはとても一般的常識的な思考を持ってると思います
    よくズレてると言われてい”た”のも自分でもわかっていたというかあえての逆張りというかそんな思いがあったのではないかなと
    ガチでぶっ壊れてる人はぶっ壊れてる事に気づいてませんからねwなんか偉そうに長々とタイプしてしまった・・すみません

    僕のいつも言うボッタはタカ〇、〇士見で間違いないですが今回は弱小海老ですほらGOGO海老ですから一応ねキリッ

  2. のっぽさん より:

    大昔の、しかも初コメが出てきて興奮マックスです!!
    書いた自分でも忘れてたのに・・・
    前から思っていましたが、umiさん記憶力いいですよね!

    田中はさすらいの途中で読むのをやめちゃったんで、まとめ読みします。
    あの田中も結婚かぁ。青春時代を共に過ごしてきた身としては感慨深い。

  3. のっぽさん より:

    ブログを読んでいて感じるのはumiさんは非常に客観性を持ち合わせているということです。一般的には客観視できる=普通のように思いますが、物事を客観視できる人はそんなに多くはなく、故にズレているとか言われるのではないでしょうか?
    元々の性格なのか、ブログを書くようになってから身についた能力かわかりませんが、主観と客観が良いバランスで入り混ざっているため当ブログは面白いと分析します。

    急に評論家(笑)

  4. ドラ猫 より:

    パチスロ引退笑で南に向かった時から読み出した気がするw
    アフロ田中だけ唯一全巻持ってるし、堕落blogも同じ感覚で成長を見てますわ。
    普通の日常を面白く書いてるから読み続けちゃうんだよなー。
    子育てに溺れてblog辞めんじゃねーぞ!!笑

  5. Ajax より:

    オレも水滸伝終わってやっと楊令伝に入りました!
    まぁ確かに梁山泊軍の騎馬隊の強さはチートだね笑
    でも個人的には女真族のその後とか気になってるのでまだまだ楽しんで読んでます。

    田中は日常から非日常への展開というか飛躍とかが絶品でツボに入るときは声出して
    笑っちゃうなぁ。あ、うみくんのブログにも似たようなものを感じますぜ!

  6. umi より:

    >>ヨシホイさん
    キングダム内の「矢」の扱いって本当不思議ですよねw不思議と言えば信がいつ「李」性を貰うのかが気になって仕方ないです(゚∀゚)やっぱ李牧倒した際に貰うというか受け継ぐ形なのかなぁ~と史実を調べると李信けっこう叩かれててワロタw

    せっかく上げてくださってるようですが、僕の一般常識もソースはほとんどが2chやネットからだったりするのでwそういう意味でマトモかは怪しいと謙遜ではなく本気で思ってます(;^ω^) 葬式の席や子供が生まれてお祝い貰ったりした時などに思いますが、経験ない事に対する対処が本当に出来ないのですよ。いざというとき常識の無さが出るなぁとしみじみ思いました(‘A`) 

    5/5は一応海老系には行ったんすねw じゃあ次は7/1、どこ行きますか(゚∀゚)♪

    >>のっぽさん
    記憶力は全然なんですけどね、この件はなぜか強く残ってました。アフロ田中見るたびに思い出してたと言っても過言じゃないぐらいです。

    ちなみにロボ絡みのネタがなぜか好きですw

    急に評論始まっちゃったのは…(;^ω^)こういう流れやめましょうよw

    客観性は文章書いてると否応なしに推敲する事になるので、そうやってついた癖みたいなもんでしょうね。大体何かあるたびにブログに書くなら…みたいに考えてますし。確実に生来の性格ではありませんw

    自己満足で続けてたけどブログ書いててこういうプラスの面もあったのかもしれないっすねw言われて初めて気付きました(;^ω^)

    >>ドラ猫さん
    思えばあそこでスッパリ辞めてない時点でアカンかったんでしょうなw

    アフロ田中を改めて最初から読んで思ったことなんすけど、絵柄かなり変わってますよねwそして絵柄もそうだけど、「さすらい」辺りからリアクションというか演出が過剰気味になってる気がして仕方ありません。高校アフロ見てるとむしろ最初の方が稲中的なギャグ路線目指してんのか?って思えるのに、近年の方がギャグ色が強くなってる不思議!

    まあそんなことより「オケラのつばさ」もたまには思い出してやってください(´;ω;`)

    子育てでマジで時間ないっすw 最近は会社から帰って寝かしつけるまでずーっと子供見てますよw気付けば12時とかで何もできない(;^ω^)

    >>Ajaxさん
    おお、全部行く気なんすねw

    でも確かに水滸伝ラストからの楊令伝はスーッと入っていけますもんね。序盤の方臘の乱はシリーズ中一番面白い箇所かと僕は思ってます。女真族はまだまだこの後出てきますのでご安心を!あいつら名前が覚え辛いっつーか、ルビ振ってないとすぐ読めなくなるのが難点ですけどw

    田中の面白さは日常がリアルだからこそってのは同感です。作者の体験談が多いのかなぁ?だとしたら気が合いそうなんですけどw

  7. 三重県人 より:

    慶次の漫画に合った合戦で6、7人で大軍勢に突っ込んで
    誰も死ななかったのはやりすぎだと思いましたw

    アフロ田中は途中でなんかつまらん期間があって読んでなかったんですが
    さすらいからまた読み始めてます。2人エッチと違って子供は来年くらいに
    出来てそうですねw

    シグルイは絵的に読む気があまり起きなかったので放置してましたが
    今度読んでみよかな。

  8. kenji より:

    確かに記憶力が異常に良いですね
    脳に障害とかないよね?

    アフロ田中は今読めばかなり秀逸なのかも知れない、若い頃はよく分からなかった。

    キングダムですが李もそうですが
    政がどうやったらあの始皇帝になるのかと言う
    史実と離れすぎてて笑っちまうぜ、別人カナー

  9. umi より:

    >>三重県人さん
    田中は個人的には新しくなるにつれて俗っぽくなりすぎてる気はしますね。童貞童貞叫んでた辺りがつまらなく感じてたなら僕も同感っす(´・ω・`)上京~さすらい辺りが一番好きですわい。二人えっちもそういや子供出来てましたねw時期が重なるし勉強のため読もうかなw

    シグルイの絵は確かに人を選びますね^^;でもこの絵じゃないとここまで惹き込まれなかったようには思います。が、それが仇になるってんだから画力が高すぎるというのも考え物ですなぁ

    >>kenjiさん
    何でもは覚えてないわよ。ブログに書いてる事だけ^^

    読み返して思い出してるだけっすよ。脳に障害はあるかもしれませんけどサヴァンみたいのじゃなくて、単にパチンコでやられた脳ってだけだな(;^ω^)

    むしろ最近記憶力がザルすぎて悩んでるくらいなんだけどw人の名前を覚えられなくて毎回新しい環境で苦労するんや… 

    アフロ田中は確かにある程度歳とってから楽しめる部類の漫画ですね!キングダムは漂が本当に必要かと今でも思ってしまいます…面白いけど最初のほうはあまり見返そうって思わないしなー

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