1/28  必然の一打

麻雀プロの対局を見てきました。

バイト先の上司(プロ)が仕事上がりに観戦に行くと言うので、せっかく都会に住んでるのだから後学のために一度見ておこうと思い付いていった次第です。今回観戦する大会の知名度は僕にはよくわかりませんが、競馬で言えばGⅡかGⅢぐらいと聞きました。それなりに由緒ある大会のようです。ただ、それ以上に今回の決勝は面子(出場選手)が極めて豪華なそうなので見ておいて損は無いよとの事です。ふむ、どれどれ?

 出場選手

 ・古久根 英孝  
 ・坂本 大志  
 ・藤中 慎一郎 
 ・土田 浩翔  

 (;^ω^)・・・

僕は正直、麻雀プロに関してはかなり疎いです。同居人の魚君なんかは麻雀格闘倶楽部のヘビーユーザーなのでそこらへんの知識は豊富らしく、このうちの三人を知っていて、おお!!なんて言ってましたが・・・・。僕は辛うじて土田さんという方を近代麻雀という雑誌だかどっかで見た事があるような・・ ん、古久根さんは実物を見たら見た事があるぞ!と思い出しましたが、その程度の知識です。坂本プロは最高位戦というプロ団体の期待の若手プロで有名らしく最近タイトルも取った実力者、藤中プロは王座戦、オープンリーグ、マーズカップ・・・(^^;)。とにかく、三つのタイトルの三冠王者!お、すごい。とにかくみんな有名な方だそうです。すいませんね、勉強不足で。

電車に揺られて一時間。会場に到着すると既に人がいっぱい。

093

そこには雑誌で見かけるあの人やあの人なんかもいました。彼らの勤勉さに関心すべき所なのか、はたまた麻雀界の狭さについて考えさせられる場面なのかは謎です。ただ一つ言える事は、他の競技に比べ格段にトッププレイヤー達と触れあいやすい環境なんだろうなという所でしょう。

間もなく、立会人が観戦者の方々に注意を呼び掛けました。

 「えー、間もなく対局が始まります。その前に今一度、皆様にお守りしていただきたい対局マナーというものを・・・・  えー、麻雀という競技は非常に繊細なもので・・・  後ろで見ている観戦者の表情一つで手牌の進行具合が筒抜けになってしまう事もあり・・・ えー、対局中の移動は・・・・  物音もなるべく立てないよう、携帯電話はマナーモードでお願いします」

説明が終わるとピンと空気が張り詰めて参りました。いいね、この空気。

何だかんだで日本・・・いや、『世界トップクラス』の麻雀が眼の前で繰り広げられようとしているのです。随分と簡単にここまで入れたのでそこらへんを忘れてしまってましたが、僕の愛する麻雀という遊戯、そのピラミッドの頂点達が眼の前にいるのです!!!オラ興奮してきたぞ(゚∀゚) 

余談ですが、このような対局を無料で見れるのも麻雀という競技が未だ発展途上だからなのでしょうね。10年後や20年後にはもしかして会場チケットにプレミア価格が付いてたりして(笑)

 
 『『お願いします!!!』』

 タンッ!

 タンッ!

対局が始まるとメモを取る人、首をせわしなく動かす人。様々です。

一卓を取り囲むアナログな図は阿佐田哲也の時代から変わってないって事なのかな?対局中は基本的にウロチョロしてはいけないので、局が始まる前に場所を確保しなければなりません。角っこがベストなんですけど、やっぱりそこは競争率が高いよね。

092

この日は人が多かったため大変見にくかったそうな。

 「テレビ対局のようにモニターとか使えばいいんじゃないっすかね?」

 「あれ、すっげぇ金かかるんだ(‘A`) 」

 「そうっすか(´・ω・`)」

さて、肝心の麻雀の方ですが・・・  

 (・・・ううむ)

名人に名手無しという事でしょうか?オーソドックスな打ち方は僕が店で先輩プロ達を見ている時とさほど変わりません。ある程度のレベルまで来れば効率というものを考えそうなるのが自然なのでしょうが、少しだけ期待してた面もありガッカリ?というか、何と言うか・・・。

 (結局やってる事は同じ麻雀なんだなァ)

これがその時点での僕の感想。

しかし、僕を連れてきてくれた上司のプロの方の一言、

 「せっかくだから土田さんの後ろで勉強してきてごらん?あの人は宇宙人だから(笑)」
 
 「うちゅーじん?」

そんなわけで後ろから見た土田浩翔プロの麻雀。確か土田さん、僕の記憶の中では「トイツ王子」とか呼ばれてたようなそんな記事をどっかで見たような??(*麻雀は牌の数の問題上順子(シュンツ)手の方が格段に作りやすいため、対子(トイツ)手を仕上げるのが上手い人というのは場を相当読めているか、または感覚的な部分が優れているというオカルティックなキャラに見られる風潮があります。そのため、トイツ手が上手いというのはそれだけで個性となり得るわけで・・)

 (・・・宇宙人か。 理解不能な打牌とかあるのかねぇ?)

斜に構えつつ見ていると、さっそく驚かされました。

  北家 東四局 △14000くらい?(うろ覚え)  ドラ二筒 

配牌 六萬二筒五筒六筒七筒五索五索六索七索八索八索白發  西

一回戦、二回戦と浮きで終わり現在暫定トップの三回戦。打ち込みとツモられでラス目の土田さん、ここからなんと第一打に五索を選びます。え?え?えええ???

原点から大幅に沈んだラス目。ここは単純に和了(アガリ)が欲しい場面だと思うのだがどうしてよ!?他の三人の第一打には別段何かを疑うようなところはないというのにどうしてなの?どうしてそこで五索を選ぶんだァあああああ??

後ろで見ていて混乱しました。なるほど、これが宇宙じ・・

 (いや・・・ )

しかし、考えてみるとギリギリわからなくも・・・ ん~?

 (ようするにドラと萬子でメンツは足りてるって事なんだろうな)

真偽は定かではありませんがそう仮定しないと話が進みません。無理やりそう理由を付け、ハラハラしながら見ているとまず緑發、そして再び緑發と重ねまして・・・ はァ!!???

 (まさかこの最終系を予想してたってのか!!???)

トイツ王子・・・。まさしくトイツ王子の打ち筋や!!!

驚く僕を尻目にフィニッシュに7萬を引き高め三色のテンパイ。

 六萬七萬五筒六筒七筒五索六索七索八索八索發發發

 (なにこれ??すげえええええええええええ)

結局、和了する事は叶いませんでしたが宇宙人っぷり・・いや、とても『意思』のある麻雀を見れた気がしました。皆が皆デジタル打法に傾き没個性と言われる現在の麻雀界、その中でキラリと光る個性を見た気がします。同じ状況でああ打つ人は100人いて10人もいないでしょう。少なくとも僕には出来ません。魅せる事もプロには必要ならば、あれはまさしくプロの1打だったと言っても過言では無い気がします。感動しました。

帰り道、上司にその局について聞いてみました。

 「あれはドラと萬子と字牌で面子を見ていたからこその1打なんですかね?」

・・・なんですかね?と聞きつつも、それ以外の答えは無いだろうと確信しての自信満々の問いでした。が、しかし・・・

 「いや、土田さんは雀鬼流だからさ・・・ ^^;」

目をキラキラさせてた僕に悪いと思ったのでしょう、上司は言い辛そうに答えを教えてくれました。そういうオチかい。ズコー。
 
 *雀鬼流(麻雀の打ち方・考え方を指導する一つの宗派)では特殊な状況を除いて第一打で字牌を切ってはいけません。

コメント

  1. パチエル より:

    あれ・・・4人ともわかる僕は異常?w
    MONDO21の麻雀番組で、土田さんが解説すること多いのですが、
    あの人と小島さんだけは「流れ」だとか「勢い」を重視しますねw
    麻雀もパチもスロも、オカルトを排除した「デジタル」だとか「期待値」が理論的に有利だけど、こーゆー打ち方もステキ。
    でもメンバーがこんな打ちかたしてたら・・・借金まみれになるだろな、きっと。

  2. 一男太郎 より:

    なるほど
    なかなか熱い現場のようですね。
    ここでぶっちゃけると、未だに麻雀のルールを覚えていない俺からすると
    二階堂アキが打つところのみ見てみたい…

  3. やす@豊中 より:

    つか土田さんの顔まで墨塗らなくてもw
    あの人たちは顔出しOKだとおもいます

  4. ( ・ω・)y-~~~~ より:

    麻雀点数計算を忘れてよくわからない。
    プロ麻雀打ちになるの?それとも坊哲・アカギ系?
    夢を見られるのも若さのある28前後まで。とりあえず海外出てみるのはどう?
    ま、またくるのか?(´・ω・`)バチコーイ

  5. この人ならではの打牌ってのもプロには必要ですし、勝負に勝ちきるっていう結果も必要です。
    いやー、本当にプロは厳しいですね!
    麻雀は降りて負け、押して負け・・・難しいもんですから(T_T)。

  6. kenji より:

    普通は全員わかる…
    麻雀は課程やない
    結果が全て
    土田さんの履歴を調べてみよう

  7. 雀けんぽん より:

    代打ちと比べたら巷のプロなんて芸人みたいなもんだぜ!
    代打ち→芸能人
    麻雀プロ→芸人
    わかるか?たいして面白いわけでもないのにブームってだけでテレビに出て大物気取ってる芸人みたいなもんなんじゃぁ!
    そんなもん見て喜んでんなら程度が知れてんな。
    管理人だけじゃなくこれみた奴も勝負してやってもいいぜ!
    まぁうちはヤクザの代打ちがいる千葉最強雀荘だけどなぁ!

  8. umi より:

    パチエルさん
    えっ!?四人ともわかるんですか!?そりゃ凄え(;^ω^)なんでわかるんですかと聞きたいぐらいですよwMONDO見てればわかるのかな?you、麻雀プロになっちゃいなYO!
    古久根プロも、今回の対局中オカルトを匂わせる動きが2.3あって、トッププロ達がそういう事を少なからず念頭に置いているという事実はオカルト好きの僕としては嬉しかったです^^影響されてか(?)、この後二度程シフトに入ったら仰るとおり地獄見ましたwww(A`) はァ
    一男太郎さん
    二階堂姉妹はほんっとにかわいいですよね!僕は姉のルミたんファン(゚∀゚) 打つところだけでいいならそこまで難しくないかも?
    やす@豊中さん
    あ、やっぱ土田さんは塗りつぶしてもわかりますかw 皆さんなんだかんだでけっこう詳しいんだなぁ(;^ω^)
    ( ・ω・)y-~~~~さん
    プロですか、うーん。。誘われてはいるんですが、まだ本格的にそこまで考えられないなぁ。。
    海外はぜひ行ってみたいのですが、明確な目標無しに行っても・・って感じです(;^ω^)こちらでの行動に詰まったら真剣に検討してみたくはあります。。
    岡山麻雀倶楽部さん
    土田さんはそういう意味では数少ないプロの中のプロなんですね!決勝同卓者の方と少し話したんですが「あの人の打牌気持ち悪いw」って言ってましたw 
    プロと呼ぶにはまだまだな人も多い業界だと思いますが、ピラミッドの頂点の方の方々の戦いは本当に見てておもしろいです^^
    kenjiさん
    >普通は全員わかる…
    普通じゃねーからw 
    雀けんぽんさん
    今回の書き込みそんな悪くないぞ!ただの荒らしから少しだけレベルアップした感じだね!その調子で頑張れ!何だかんだでURL貼らないのはとてもGOODです(^m^)♪
    kenjiさん
    あのさ、せっかく俺が気を使ってるってのにさぁ(A`)  
    非常に面倒臭いので削除します。

  9. u より:

    最近はMJをするぐらいですが…。
    土田さんの打牌は理解不能です(A`)

  10. umi より:

    後日聞いた話では、プロの間でもこの打牌は話題になったそうです。大会の観戦期でも取り上げられるだろうなー、いい所が見れてよかったです^^
    なんか、MJや格闘倶楽部のような筐体で「将棋」が出たそうなんですが、僕はそれをやりたくてたまりません!

  11. Motarike より:

    天下一将棋のことですね!
    格闘倶楽部はまったく面白みがわかりませんが、天下一将棋はすごく面白いですぞ。
    現在4段です。

  12. umi より:

    四段がどれ程のものかよくわからないけど、近々私も参戦したいと思います。「うみ」系の名前の雑魚と出会ったらヨロシクねw!将棋は好きだけど全然ですw

  13. Motarike より:

    自分は電車は最近使ってないけど、使ってた時期は割りと譲る派でした。田舎のほうだからかumiさんの用に断られることはありませんでした^^
    四段はたいしたもんじゃないですが、埼玉で「うみ」系の名前「OCEAN」に出会ったらヨロシクねw

  14. umi より:

    Motarikeさんの登録してる名称がOCEANって事ですか?了解しました(;^ω^)

タイトルとURLをコピーしました