9/27  幻に賭けろ

以前バイトをしていた例の摘発された雀荘にて、短い期間だが一緒に働いていた『同い年の男』がこの夏、都内某所にて雀荘をオープンさせた。

 「点5雀荘をやるのが夢だったんだよね!」

先日、久々に都内に出た際に一緒に飲みに行く機会があったのだが、彼は目をキラキラさせてそう語る。

 「うちの会社さー、○○歳までなら起業計画次第で出資してくれる制度があって…」
 「ん?って事は会社の企画に乗ったんじゃなくて、自分でプレゼンして店をオープンさせたってわけ!?」
 「そうだよ♪そりゃやるならピン東風の方が儲かるのはわかるけどさ、会社の金で経験をモノに出来るチャンスだからね。そこんとこすっげー熱く推して点5を勝ち獲ったよw」
 「相変わらずアグレッシヴだなぁ」

一緒にバイトしていた頃から薄々感じていた事だが、果たして僕の周りにここまでギラギラしているヤツがいただろうか?目的のためなら手段を選ばぬ、ややもすればドサ健もまっつぁおなぐらい、彼女を風呂に沈めるくらいなんなくやってのけそうな…いい意味でここまでのヤツはいなかった気がする。

麻雀プロとして結果を出しつつ、職場である雀荘でもステップアップを重ね結果として親会社での地位も上げていく。

世間では同じ「遊び人」と揶揄される麻雀プロがパチプロと決定的に違うのは、こういう社会的なレベルアップの可能性を秘めている点であろう。同じロクデナシの遊戯でも、そこが大きい。これは、ある意味で銀座のホステスなどに近いように思える。

と、言うのも麻雀はその独特の中毒性の高いクソゲー感がどういうわけか、上流階級の人間にも受け入れられていて、結果身分の垣根を越えた出会いを生む事がある。

例えばそれは自分の勤めている雀荘に訪れたVIP(笑)のセットと仲良くなったりだの、お客さんに気に入られてそのままスポンサーになってもらったなんて例はよく聞く話だ。

僕はこれまで何度もそういう話を耳にしてきていたし、実際に目にしてもきた。無論知り合ったり気に入られて次のステップに進むまでにはその人間の人となりが重要なのだが、それにしても「通常考えられない出会い」が転がっている場所であるという認識は覆らない。昔、この稼業を「男芸者」と自虐していた人がいたがなるほど、言い得て妙だったなと今になって感心させられる。

今回の彼の場合は真っ当に勝ち取った権利であるものの、そう考えてみるとこの業界案外喰いつくチャンスは転がっているのかもしれない。特に今はネット麻雀勢の台頭により業界の体質改善が為されていく最中、さながら新時代の幕開けにも似た感覚を覚えより一層その思いは強まるばかり。

そういう意味でも今回の彼は、自分の夢とは別に時代に乗った一人なのかもしれない。それが果たしてどのような結果に落ち着くか、一人の駄目人間としてとても気になるものだ。

なんせ僕の周りにここまで明確に自分の夢に向かって行動出来てる人間がいるかといえば…

Hangyo

 (・・・・はっ!!)

瞬間、脳裏に浮かんだ男もそうだし、それ以前に自分が一番そこから遠い。というより、雀荘というぬるま湯に浸っている人の中でここまで考えてるやつなんて全体の5%にも満たないだろう。

 「あいつ、僕と同い年っすよ…」
 「俺なんて五つ上だよ馬鹿」

彼の存在は僕にも、同席していた師匠にも眩しすぎたわけで。

麻雀地獄
堕落blog録

コメント

  1. ( ・ω・)y-~~~~ より:

    食品の放射性物質を、簡易に計れる安価な機種を売れれば、一財産築けるんだけどね。
    国産は大人の事情で出すことはできないだろうから、海外から個人輸入して、取説を和訳して出せばいけるはず!
    (´・ω・`)やろうぜ!

  2. やす@豊中 より:

    会社が出資して雀荘ってどんだけフリーダムな社長…
    と思ったら、雀荘経営してる会社だったんですね
    そういうシステムがある事が凄いです
    うみ君にはギラギラより飄々という雰囲気が似合うように思います
    試しにその彼の雀荘で働いてみるってのはw
    ところで最近ココログ目茶苦茶重たいんですがどうなってるんでしょうね?

  3. umi より:

    >>( ・ω・)y-~~~~ さん
    毎回思うんだけど自分でやってください^^;
    >>やす@豊中さん
    本業は水商系なので体力はかなりある会社のようです。八桁までの出資ですから相当ですよね。
    件の雀荘は行ってみましたがさすがにカラーが合わなすぎて雇って貰えないっすよwああいう和気藹々とした店は大学生のバイトが一番だと思います!
    ココログ重いという事ですが、はて?僕は全くそんな事ありませんぞ??

  4. 椰子 より:

    僕の記憶が正しければ、「幻に賭けろ」ってタイトルの麻雀漫画があったはず・・・。
    最近ゴッド打ちすぎてるせいか、頭の中でキンキン奇数テンパイ音が響きます。

  5. umi より:

    >>椰子さん
    はい、幻に賭けろという名作は存在しますよ!さすが知ってますね
    ゴッドはほどほどに(;^ω^)

  6. ( ・ω・)y-~~~~ より:

    今日喫茶店でナポレオンの漫画読んだけど、絵が北斗の拳にえらく似てたなぁ。。。

  7. umi より:

    なんかパチンコになってましたね。原作レビューどっかで見ましたが結構面白いらしいですよ。

  8. ( ・ω・)y-~~~~ より:

    そうなんですか! 作者原さんじゃなかったけど、マイナーな雑誌だったな^^;
    タイム系まですべて網羅なさっているオッキーさん推薦なら間違いない!(´・ω・`)

  9. umi より:

    いや、僕が見たのはあくまでナポレオンを読んだ方のレビューですからね^^;僕は掲載紙はおろか実物すら見たことありません。。

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